糖尿病はよくある慢性病の一つであり、インスリンの欠乏やインスリンの働きが弱まるためで、一生治らないという性質の病気です。中国の糖尿病患者の人数は5000万人で、世界の患者の5分の一を占め、ここ数年、発病率はなお上昇しています。
糖尿病の発病率を低め、その予防と治療を行うため、ここ3年間に、中国衛生省と中華医学会は23の省や自治区の末端医療機構の医師に対する糖尿病の診断と治療技術の養成を行うと共に、地元の人々に対する知識の普及に努めました。
糖尿病は慢性病の一つであり、当面、完全に治る治療方法はありません。しかし、科学的で、合理的な治療を通じて、病状の悪化を効果的に防ぐことが出来ます。それには、できるだけ早く診断し、治療することは極めて重要です。これについて、中華医学会の呉明江副会長は
「糖尿病は診断と治療が出来る疾病で、医師の技術を高め、早めに診断し、治療できれば、その合併症や傷害の予防に非常に重要な意義がある」と述べました。
生活レベルの向上や生活様式の変化に伴い、糖尿病の発症率が急速に上昇しつつあり、1979年の0.67%から1996年の3.6%に上昇しました。現在、一部の地区では5%を超えています。このため、中央政府は病院や薬品開発機構に対する投入と支持を絶えず拡大し、その予防と治療の能力を向上させています。しかし、糖尿病の予防と治療機関は主に大都市に集中しているため、小都市や特に農村地区の臨床医師は予防と治療の技術が欠乏しています。
2004年、中国衛生省と中華医学会は共同で、「健康の新長征」と言う糖尿病の予防知識の普及活動を進め、数百人の医療専門家を23の省、自治区、市の町と農村部病院に派遣し、医師の養成と臨床指導にあたられせました。広東省珠江病院の陳宏教授はその中の一人です。それについて、陳さんは
「小都市と農村地区の医師は糖尿病の知識が非常に欠乏し、予防と治療の効果に直接に影響している」と語りました。
養成に参加した医師は大きな反応を示しました。甘粛省臨夏県人民病院の医師の胡正強さんはこれについて
「辺ぴな少数民族地区では経済発展が立遅れており、情報通信施設が整備されていないため、医師の臨床技術の更新がほとんどなく、糖尿病の予防と治療の専門技術を身につけるのは難しい」と述べました。
胡さんはまた、「ここ数年、臨夏県では糖尿病患者が大幅に増え、その多くは正規の科学的治療を受けることは出来ていない。こうして、病状が深刻となった多くの患者はしようがなく、省の中心地?蘭州市へ治療に行くしかできなかったのだ。多くの費用がかかったため、貧困から抜け出したばかりの人は再び困難に陥ったのだ」と話しました。(翻訳:董)
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