今週の水曜日、8月1日は中国の建軍記念日でした。80年前の8月1日に、中国共産党が率いる軍隊が誕生しました。これにちなんで、今週の番組は中国の軍隊にかかわる内容です。
中国は国連安全保障理事会のメンバー国で、世界各地で展開されている国連の平和維持活動に積極的に参加しています。1992年から今年の1月まで、中国は国連の平和維持活動に15回も参加したことがあり、その参加者は延べ6000人あまりに達しました。
中国では、これまで平和維持活動に戦闘員を派遣することはなく、医療関係や運輸関係の部隊を中心に派遣してきました。今週の番組は、アフリカのリベリアに派遣している中国の平和維持部隊のことを紹介しましょう。
主人公の余昌中さんは北京の軍医です。去年の2月に、余さんの病院では、リベリアに派遣する中国の国連平和維持部隊の医師を選抜しました。余さんは外科医の候補者に選ばれました。
リベリアに派遣されるとなれば、専門の医療だけでなく語学力も必要です。医学の専門用語ならば大丈夫だと思いますが、英語などの日常会話は、ちょっと余さんが心配していたことです。英語があまり話せないほか、リベリアの安全情勢や熱帯の病気の種類にも詳しくないので、余さんは心配していました。
しかし、余さんは一ヶ月ほどの特訓を受けて、英語はもちろん、体もだいぶ鍛えられました。余さんと一緒に特訓を受けた中国の軍医は40人あまりで、この特訓について、余さんは次のように話しました。
「30日余りの特訓を受けて、十分に心構えができた。平和維持活動に参加した経験のある隊員にリベリアの安全情勢を説明してもらったほか、今回の維持活動の任務について説明会もあった。そして、色んな問題に対応する訓練も受けた。出発する前には、みんな自信満々だった」
去年4月に、余さんを含む43人の中国軍医からなる中国医療チームは、リベリアへ赴任しました。リベリアで、中国の医療チームは国連の病院で主に各国の平和維持部隊の隊員に対して医療を行いますが、一般のリベリア市民の手当てもします。余さんは、危篤状態になったリベリアの市民を救ったことがあります。当時の状況について、余さんは次のように紹介してくれました。
「ある日、朝食の前に、大出血を起こした18歳の妊婦が病院に運ばれた。我々は患者の命を救うために懸命に努力した。8時間にわたって医師全員で手当てをして、患者の出血を抑えた。この産婦は無事に男の子を出産し、体の状態も安定した。」
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