北京にいると、よく「上火(shanghuo)」って言葉を耳にします。口内炎ができたら「上火」、歯が痛いと「上火」、唇が荒れたら「上火」などなど。それに、「上火」する食べ物には、ナッツ類、羊肉、みかん、ライチ、辛いものなどがあり、「上火」しないのは、ナシとかお豆腐などとよく言われます。
北京は乾燥しているので、「上火」になりがちです。北京の人は、こういうことを子供の頃からその都度言われて身に付けていくのです。特に、冬や春の場合、食べ物に気を使わないと、すぐ「上火」になってしまいます。
実は、この「上火」は漢方の「陰陽五行説」に基づいているそうです。食物にしても、陽のものと陰のものとに分かれます。(食べ物も見た目や味で決めるのではなく、その食べ物の成分つまり陰か陽で決めることも多いです。)陽のものとは体を温める作用のあるもの、陰のものとは体を涼しくするもの、というふうに理解してもいいです。それは食べ物の「熱」と「涼」と言いますが、ほかには、「温・平・寒」などの表現もあります。(編集:ミン亦氷)
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