「十一五」計画を制定するにあたり、解決すべき諸問題(二)
◇ 開放的・統一的で、競争と秩序のある市場環境の建設
近年来の努力の結果、中国の市場環境は著しい発展を遂げました。しかし依然として市場が分割されている、競争が不十分、信用の欠如、取引のモデルが確定されていない、法律の執行力が不足している等の問題があり、一部の地域ではそれが根強い状態です。これらは国民経済全体の利益の向上や経済の長期的発展に影響し、さらに人民の生命や財産の安全への直接の脅威にもなっています。
開放的・統一的で競争と秩序のある市場環境の建設のために次の点を解決してゆかねばなりません。
(1)どのようにして地区の壁を取り払い、地方の保護主義を取り除き、全国統一市場を建設するか。
(2)特定業種の独占をどう打破し、さらに市場の競争を促進するか。
(3)信用を保証し、企業の取引を規範するにはどうすればよいか。
(4)いかにして法律の執行力を強め、消費者の利益を確実に保証し、労働者の合法的な権益(生命の安全・妥当な報酬など)を保障してゆくか。
◇中央政府の権威を高め、政府の調整能力を強化する
中国は領土が広大で、各地域間の発展の格差も大きい。強大な中央政府を作ってはじめて各方面の利益を調整し、民族の結束力を高め、非常時に経済社会の安定的な運営を保証できます。2003年に発生したSARSにより、政府とりわけ中央政府の調整能力を強化してこそ、経済社会に襲いかかるさまざまな不測の事態に対応できることが明らかになりました。(続き)
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