中国では、科学技術の普及によって、農村の姿が大きく変わりつつあります。数多くの農民は文化知識の学習を通じて、生活のレベルを高めました。本は知識の宝庫として、重要な役割を果たしています。このほど、中国西南部の四川省の南充市で「読書、調和、進歩」をテーマにした第1回農民読書祭が行なわれました。
読書祭が開催された当日、小雨が降りました。しかし、この小雨は、読書祭りに参加する農民の熱情を冷ますことは出来ませんでした。多くの農民は山村から駆けつけました。劉兵さんは買ったばかりの家禽の養殖についての本を読みながら、「この読書祭りはなかなか人気があり、本の種類は多い。このような活動がよく行われることを希望している。ここで、自分の必要とする本が買え、その値段も安い」と話しました。
今回の農民読書祭りでは、個人が自由に参加しているほか、多くの政府は農民を組織して、参加しました。南充市郊外の火花鎮役所の馮敏主任は150人の農民を率いて参加しました。これについて、馮敏主任は「この読書祭りに参加することで、農民は各方面の知識を増やし、特に生活や生産、養殖などの勉強をすることが出来た。この読書祭りに多くの出版社や本屋が参加し、多くの図書をもってきた。私たちは必要とする本を買って、村に持ち帰って、皆に読ませる」と話しています。
農業科学技術の面の本は、最も歓迎されています。農民はより多くの農業生産技術を身につけ、生産高と家畜の養殖率を高めようとしています。これについて、書店従業員の李虹さんは「この読書祭りには、養殖技術や果樹の栽培についての本のほか、料理や保健などの1万種類が展示され、200社の出版社は参加している」と話しました。
ここ数年、農業科学技術の向上や都市化の進展に伴ない、大勢の農民は農閑期を利用して、都市へ出稼ぎに行きます。これらの人が農民労働者と呼ばれています。その大多数は都市の中で建築作業に従事しています。これらの人々は建築のほか、農業生産に関する本を必要としています。
中国は農業大国で、13億の人口の中、80%は農村に生活しています。多くの農民は読書を求めています。しかし、現在、中国では、農民に適切な本は少なく、農村には本屋も少ないのです。これによって、社会主義新農村の建設が制限されています。農民の読書活動を積極的に主張している中国政治協商会議常務委員会の徐惟誠委員は、「読書祭は素晴らしいことだ。以前は農民は本を読もうとしても、読められなかった。農民の能力や、資質、思想を向上し、近代的な知識を身につける最もよい方法は読書しかない。農村で、本を読み、読書を支援する雰囲気をつくるべきだ」と述べました。
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