中国ではパソコンの普及にともない、インターネットの利用人口が1億人を超えました。中には多数の子ども達がいます。彼らが最も熱中するのは、インターネットを利用したオンラインゲームです。
「オンラインゲーム」とは、インターネットを通じて、プレイするゲームのことで、他のユーザーと競ったり、協力したりできるという特徴があります。今、このオンラインゲームに熱中する子ども達が多いことが、大きな問題となっているのです。
中国の「網吧」、日本でいえばインターネットカフェに入ると、パソコンにかじりついて、オンラインゲームに興じる子ども達の姿が多く見られます。規則正しくゲームを楽しめれば、何も問題はないのですが、中には学校に行かず、こうした「網吧」や自宅のパソコンで、一日中、見境なくゲームに没頭する子ども達もいて、本来やるべき学習や家庭生活に大きな支障をきたしているのです。
統計によりますと、中国国内で、オンラインゲームの業務を行っている企業は全部で300社余りあり、年間の売上高は50億元(約700億円)です。世界規模で言えばたいした数字ではないかもしれませんが、中国国内では最も急速な発展を遂げている分野の一つで、政府からも強いバックアップを受けています。
このほど開かれたゲーム業界の年次総会では、関連企業が、自らの業務展開に力を入れる一方で、未成年者が正しくインターネットを楽しむよう指導することを政府の関係部門が呼びかけました。
最も大きな問題は、ゲームを通じてでしか他人と交流できず、身の回りにいる親や同級生とのコミュニケーションが苦手な子ども達が多く生まれていることです。こうした背景の下、未成年者にインターネットの正しい使い方を教えようと、政府が呼びかけたものです。
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