1969年四川省剣閣県生まれ、中卒。91年に結婚。98年、妻と次男を連れて北京へ出稼ぎにやってきた。果物の行商人やポップコーン売りをした後、現在はハウスキーパーの仕事に就く。長男は故郷で中学校に通っている。次男は北京の小学校に通う。

　内気で真面目な働き者。生活が苦しくなるたびに、出稼ぎでしのいできました。

　故郷にいたある日、料理に使う塩がきれました。塩は1袋2元4角（約30円）しますが、手元には7角（約10円）しかありませんでした。恥ずかしくて、息子に買いに行かせました。息子は塩を買って帰ってきましたが、「父ちゃん、店のおばちゃんがもうこんな風には売らないって」とくやしそうに言いました。今でもこの出来事は忘れられません。

　現在は、北京の定年退職した元幹部の家でハウスキーパーをしています。月給は千元。これまでの仕事より楽なうえにお金も稼げます。妻の給料と合わせると、1月約2000元の収入です。一家の毎月の出費は千元なので、残りの千元を貯金にまわせます。

　去年の春節は一家で帰省し、故郷に4万元の家（百平米）を買いました。

　息子2人分の家を建てる資金を貯めたら、故郷に戻って休みたいと考えていると話しました。

【唐さんの一言】

　しっかり稼いでしっかり貯めるといった単純な生活です。日に日に暮らしを良くし、自分の望みを叶えたいです。

「人民中国」より