1994年4月20日、中国科学院インターネット情報センターが、中国で初めてインターネット接続をしました。中国はインターネット接続をした77番目のメンバーとして、すでに12年が経っています。
1998年から、毎年1月と7月の二回、中国インターネット情報センターは、国内のインターネット発展状況について調査を行ない、それを報告書にまとめて公表しています。その内容は、インターネット利用者の人数、年齢や職業構成、サイト数やその地域的分布、人々のインターネットに対する認識などです。
最新の第18回調査報告によりますと、中国国内で、毎週少なくとも1時間以上、インターネットをする6歳以上の利用者は1億2300万人います。ただ、数の上では、日本の今年末のインターネット人口が7600万人に達するといわれていますから、人口が格段に多い中国としては、まだまだ少ないというのが現状です。
中国のインターネット人口の男女比率は、男性が約6割、女性は4割。18歳から30歳までが全体の半分以上を占め、年齢が上がるに従って、利用者が少なくなります。定年退職後から、インターネットを始めたという人が少なくないということですが、全体数からは、やはりまだ少ないです。
国内のインターネット・サイト数は計80万近くあります。地域別に見ると、広東省がもっとも多く、続いては北京、二ヶ所を合わせると、全体の約3分の1を占めます。インターネットの発展は北の北京と南の広東でもっとも進んでいるといえるでしょう。
さて、インターネットの発展は、人々の暮らしを便利にするということに加えて、誰もが情報発信者になれるという情報の双方向性を生み出しました。中でも、近年、音声や動画などを手軽にネット上にアップロード(掲載)できるようになり、多くの人たちが自分の創作作品の展示の場として利用するようになっています。そこで今年に入って論争となっているのが、「パロディー作品」のアップロードです。
「パロディー作品」とは、誰もが知っている映画・ドラマや音声、人物などを模倣、利用して制作する「風刺」を目的とした作品です。最近は、このインターネット上のパロディー作品が一種のブームとなっていますが、これを文化として認めるか、それとも芸術への冒涜なのか、大きな議論となっています。
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