中国人にとって、最も大きな地震の記憶の一つ、それは今から30年前の唐山大地震です。
30年前の1976年7月28日、北京に近い河北省唐山でマグニチュード7.8の大地震が起きました。地震発生は午前3時42分で、ちょうど人々が眠っている時間帯。ほとんどの人が避難も間に合わず、死者24万人、重傷者16万人、経済的損失は100億元(1400億円)に達する甚大な被害が出ました。これは世界で過去400年、もっとも強い地震ということです。
この地震は中国の広い範囲で揺れが感じられました。北京の天安門広場の人民英雄記念碑も揺れていましたし、天安門の上の太い柱も、ギーギーと音を立てていました。
自然災害を前に、どのようにして被害を最小限に食い止めるか、唐山大地震をきっかけに、人々は改めて考えなければなりませんでした。
今月初め、唐山大地震を経験した世代の子供たちと、阪神大震災を経験した日本の子供たちが一同に会して、唐山大地震で無くなった人々を偲ぶとともに、子供がどのようにして、自らを災害から守るかについて話し合いました。また、地震の専門家が子供たちに避難の方法などをレクチャーし、高い建物からの避難や、火事の現場から、どのように逃げればよいかを実際に演習しました。
災害によって、大きな被害を受けるのは、社会的に弱い立場の人たち、つまりお年寄りや子ども達です。唐山大地震では4000人あまりの孤児が生まれたといいます。政府は彼らを施設に入れ、援助を続けてきました。
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