6月の末、アメリカの小、中、高の約400人の校長と教育関係者が北京を訪れ、1週間にわたる中国訪問を行ないました。この訪問は中国国家標準語普及指導グループとアメリカの大学理事会の共同主催によるものです。その目的は、アメリカの小、中、高の校長と教育関係者が身をもって、中国の言語文化教育システムを理解し、交流を強化させることにあります。
中国文化は悠久の歴史を持ち、内外を問わず、多くの人々がその魅力に引き付けられています。数千年の文化的蓄積を通じた中国語は魅力のある言語です。現在、多くの外国人が中国語を学習して、中国文化を理解しようとしています。
アメリカでは、現在、中国語を学習する人が多く増えています。このため、アメリカの大学理事会は2003年に、AP科目(高等単位取得方法)に中国語科目を開設しました。AP 科目はアメリカの高校に開設された大学授業の高校での単位認定授業で、大学の入学にとって有利な科目です。このため、多くの高校生はAP 授業を修得し、その試験に参加しています。アメリカの大学理事会の決定は中国国家標準語弁公室の支持を得ました。双方は、アメリカの中国語教育を強化する一連の措置を講じました。今回の校長ら一行の訪問はその措置の一つです。
アメリカの大学理事会の調査によりますと、2500校のアメリカの小、中、高は中国語カリキュラムを開設することに同意したとのことです。今回中国を訪れた校長らはこれら学校から参加した人です。これについて、中国国家標準語弁公室の馬箭飛副主任は 「現在、アメリカでは、2500校の小、中、高は中国語カリキュラムを開設する計画ですが、実施するには大きな努力が必要です。それは、まず、校長と外国語教育責任者は中国に対する理解を強める必要があることです」と述べました。
今回の訪問について、メリーランド州ハ?バ市高校のトンプソン校長は「今回の訪問によって、中国文化に対する理解を強め、帰国して、生徒たちに話し、彼らの中国語に対する興味を持たせ、世界を広く理解させようとしています」と話しました。
これら校長らの一行は北京で、頣和園や「胡同」など中国の特徴をもつ建築と家屋を見学しました。中国全人代・全国人民代表大会常務委員会の副委員長で、著名な言語学者許嘉璐氏はそのために、中国言語文化についての講座を行ないました。そして、校長らは北京の小中学校を参観し、学校の教師や生徒たちと交流し、外国人に中国語を教える授業を含む、中国の学校の教育状況を見学しました。このほか、10余りの出版社の出版したカセット、マルチメディアなどの形による数十種類の教材が展示された中国語教材展覧会を参観しました。
北京での訪問を終えて、一行は15のグループに分けて、陝西省や遼寧省、江蘇省など15の省と地区を訪れ、交流を行いました。
今回の訪問は、中米間言語文化交流の一部分であり、こうした活動は今後5年間に続けるとのことです。また、今後3年間に中国側は毎年、50人の中国語教師をアメリカへの教学に派遣するとのことです。
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