好奇心の強い子どもにいろいろと質問されて、どう答えたらよいのでしょうか、と悩まされた大人も大勢いるでしょう。中国では、5年前から出版された子供たちのよき師、よき友と呼ばれる図書「中国児童百科全書」がそれらの問題に解答を与え、子供たちに大いに喜ばれ、、大人たちの悩みをも解消しました。

　「中国児童百科全書」は、自然の世界、科学技術、社会という3巻に分かれています。その内容は宇宙と天文、生物の世界、交通、人体と医学、文化スポーツ、人類の歴史など多くの分野の知識が含まれています。この図書には多くの写真が載せられ、言葉は生き生きとして、子供たちに愛読されています。

　趙秀琴さんは「中国児童百科全書」の編集者の一人です。趙さんは「子供は映像や写真など視覚に訴えるものに興味をもっているため、この本の編集で、写真を多く入れ、分かりやすい文字をつけて知識を教えています」と話しました。

　趙さんはまた「子供たちの好き、嫌いを理解するため、編集者たちは、いくつかの印刷のサンプルを学校へもって行き、生徒たちに見せて、意見を求めました」と、次のように話してくれました。

　「子供たちは、ページの真ん中に大きな絵があって、その周りにいくつかの小さい絵やマンガが描かれている本に大きな興味を示しました。編集するとき、子どもたちの好みによって、大量の絵を使いました。子どもの集中力は長くないもので、本の中で、系統的な知識を、豆物語として紹介し、その内容は子どもの生活と密接につながっているものです。例えば、人の呼吸器官を説明する時、クシャミやアクビ、咳ついて分けています。これら細かい豆知識を通じて、呼吸器官の機能などを理解させています」と話したのです。

　このほか、本の中に、多くの生活常識や、技能、自己保護などの内容を加えました。これは大人からも幅広く好評されました。

　統計によりますと、『中国児童百科全書』はすでに300万部が出版されました。より人を喜ばせたのは、多くの子どもがこの本から多くの知識を学んだことです。

　北京ある小学校の生徒劉怡暢さんは記者に対して

　「この本を読んで、とても勉強になりました。ある日、両親と一緒に博物館へ見学に行きました。多くの磁器を見ましたが、両親はそれについてほとんど知らなかったが、私は百科全書から身につけたものを次から次へと両親に話してあげました。両親は非常に喜んでいました。現在、私は毎日興味深くその本を読んでいます」と楽しそうに言いました。現在、中国の図書市場では子どもの読書が非常に多いのですが、子どもに喜ばれているものは多くないのです。「中国児童全書」は子どもの良き師、良き友となっています。