今年の自動車販売の傾向について、中国自動車工業諮問発展会社の首席アナリストの賈新光氏は、「昨年末、10万元前後の車種の売れ行きが好調を維持していることやこのほど開催された広州モーターショーに数多くの小型乗用車の登場からも今年の自動車販売は、小排気量自動車が好調になる傾向を示している」と語っている。
ーー小排気量車の好調は必然的なもの。
今年の自動車市場の流行について、賈新光氏は「自動車市場において最新の車種とかなり古い車種のいずれもの売れ行きが好調を保っていることは、消費者のニーズが多様化になっていることの表われである。現在の消費者は車を買う際に経済的な面と流行の両方を念頭に置いているが、両方とも得られない場合は、大半の消費者がやはり前者を選ぶことになっている。2006年には、この消費傾向が続き、しかも車の利用コストの上昇を受けて、これまで多くの自動車メーカーに見落とされていた小型車がますます人気となる」、と分析している。
ーー新車の発売では小型車は主流を占める。
広州モーターショーで、最も人々をひきつけたのは各自動車メーカーが今年生産を予定している小型車といえよう。上海GMはLOVAを発表し、それを一流の家庭用自動車に育て上げ、数年前のセイルの輝きの再来を目指す。北京ヒュンダイも今年小型車ACCENTの生産に入り、エラントラについで主力車種の地位を引き継がせる姿勢を示している。このほか、東風プジョーも今年206モデルの生産に入る予定。これから見ても、来年の乗用車市場には小型車ブームが沸き起こる可能性が大いにある。
ーー 自動車消費の大衆化が進む。
広く影響を及ぼす新しい消費税関連政策が近く打ち出されることになっており、それにガソリン価格の上昇などの要素の影響で消費者は車を購入する際のコストと車を利用する際のコストを考慮せざるを得なくなっている。エネルギー資源の不足や節約型社会の提唱によって、自動車メーカーが政策面と世論の影響を考えなければならないようになっている。個人消費の拡大とともに、乗用車の消費はますます平民化、大衆化に傾きつつあり、経済的な小型車が自動車市場の主流になると見られている。
ーー昨年の自動車市場において小型車がすでに一歩リードしていた。
昨年の1~10月期において、乗用車販売台数上位10の車種の大半は経済型乗用車であり、中でもシャレード、フィット、哈飛路宝などの小型車が圧倒的な優位を占めた。もちろん、小型車が低品質車の代名詞ではなく、消費者は小型車の「レイアウトの快適さ、手ごろな価格」などに期待を寄せるとともに、低燃費、環境へのやさしさ、メンテナンス費用の節減なども求めるようになっている。いかにして高品質の小型車を作り出すかは、今年の中堅自動車メーカーの重要課題になる。
「チャイナネット」
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