中国東北の大連市の農村では、野菜に音楽を聞かせ、ジャガイモに布団を被せ、リンゴに服をかけるという会い言葉で農作物の栽培技術をいきいきと形容しています。
現在、季節はずれの野菜が市場に出回る季節です。今月の上旬、記者は大連市旅順口土城子村を訪ねました。野菜栽培農家張秀玉さんのビニールハウスに入ると、正面から熱風が送り込んできました。湿気のある土の匂いとかすかなキュウリの香りがただよっていました。温室には野菜が青々と茂っており、小さな黄色い花が付けているみずみずしいキュウリが棚からぶらさがっています。
これらの野菜を見ながら、張秀玉さんは「人は音楽を聞けば、元気になるが、野菜に音楽を聞かせば、収穫が良くなりますね。」と話し、温室の真ん中に置いてある装置をさしながら「これはマイクロウエーブ植物育成装置です」。これを使ってから、温室のキュウリは26%増産し、その品質も良くなり、価格も高くなります」と話しました。
技術を学んだ張秀玉さんは次にように説明してくれました。「マイクロウエーブ技術は主に、特定の共振周波数の振動によって、植物物の栄養吸収と生育を促します。これは植物の収穫量を増加させると同時に、その栄養向上にも効果があります」
このマイクロウエーブ技術は今年、大連で重点的に普及した技術の一つです。この技術によって農家に合計940万元の収益をもたらしました。
また、果物の故里と呼ばれている遼寧省南部では、主にリンゴの栽培に取り組んでいますが、果物の品質向上は農家の関心が大きいのですが、果物に紙袋を被せる技術は果物の品質を大いに改善しました。記者は遼寧省瓦房店市東馬屯村を訪ね、東馬屯リンゴ生産協会の孫経中会長と会いました。孫さんは、20万キロのリンゴをロシア向けに輸出しました。孫さんは「秋にリンゴを収穫してから現在まで、その販売に忙しくしています。これまで、リンゴの販売はうまく出来ませんでしたが、今年、その状況が大いに改められ、リンゴ生産協会の1千ヘクタールのリンゴ園はリンゴに全部紙袋を被せる技術を普及し、虫の害を防止したり、農薬を使わなかったため、果物の品質が大いに高め、その販売価格は20%ぐらい引き上げられました。
今年、大連市はこの紙袋を被せる技術の普及に300万元の資金を拠出したと同時に各県と地区も400万元の補助金を出しました。
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