寒波の影響を受けて、このほど、中国大部分で、気温がぐっと下がり、東北では雪が降りました。北京では木の葉はすっかりと落ち、冬景色に変わっています。緑に未練ある私、ちょっと淋しい感じで、前日、思わずあたりの温室へ足を運びました。温室の中は春爛漫で、馴染みの花と名の知らない花が鮮やかに咲き競って、空気の中にかすかな香りただよい、観客は少なく、静かで、ゆっくりと歩きまわって、一瞬自然の恵みに酔いました。そして、緑を大切にする意義を新たに感じました。
中国では、人口増や過度の開発、利用などによって、貴重な生物資源が激減しました。これに対して、中国は『全国生物種資源保護、利用計画』を実施し、生物の種の保護についての立法活動を積極的に推進させています。

中国は世界で、生物多様性が最も豊かな国の一つです。しかし、中国の各生物の20%乃至40%が滅亡の危機に瀕しています。1999年に行なわれた調査によりますと、中国の一部の家畜、家禽の品種はすでに絶滅し、また絶滅の危機に瀕する品種はすでに37に達したとのことです。
違法収集や採掘、密輸、海外への持ち出しなどによって、生物的資源が大量に喪失し、流出しました。一部外国会社と専門家は中国各地で珍しい花卉植物を採取しているため、大量の珍しい花卉資源、特に蘭科の植物資源が破壊され、流失してしまいました。
生物資源は実質的かつ潜在的な価値を有する植物、動物、微生物種及び種以下の分類単位とその由来の遺伝材料を指します。専門家によりますと、どの物種にも豊富な遺伝子を有します。遺伝子資源の開発も国家の経済発展、はては民族の興隆(こうりゅう)と衰微(すいび)にも関わっています。例えば、水稲雄性不稔という技術を使った遺伝子の利用は中国で、雑種水稲の奇跡をつくりました。生物資源の保有と開発の程度は国の総合国力及び持続可能な発展能力を判断する重要な指標の一つとなっています。
  
中国国家環境保護総局の解振華局長は「戦略的な意義を持つ生物資源を保護するため、国家環境保護総局と国家発展改革委員会、科学技術省、財政省、農業省、林業省、中国科学院、漢方医薬局などの部門は共同で『中国生物種資源保護利用計画』を制定し、国務院の確認に提出しました」と語りました。
明らかにされたところによりますと、『中国生物種資源保護利用計画』は2010年まで、生物の激減する勢いを抑制し、2015年まで、生物の喪失、流失を基本的に防止し、その資源を効果的に保護する目標を提出しています。
解振華局長は「今後、生物保護活動の重点として、生物資源保護についての立法活動の速度を速め、一日も早く生物資源保護を法的な管理の軌道に乗せることです」と話しました。
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