ペットを飼うのは、高齢者だけではない。1人っ子である小中学生の子どもの相棒にするために、ペットを飼う家庭も少なくないし、一部の若者の間では、家で美しいペットを飼うことが、興味本位からはじまって1種のステータスとなっている。
犬や猫だけでなく、蛇やキノボリトカゲ、カメなど奇妙で醜い動物を飼いたがる人さえいる。北京野生動物保護センターのホットラインは、もともと野生動物を救助するためのものであるが、最近は、「珍獣」の診察を求める専用ラインとなっている。「珍獣」を飼うのが好きなのは、若い女性にも少なくないそうだ。
ペットブームによって、大都市には巨大なマーケットが形成された。ペットのために専門のサービスを提供する病院、美容院、写真館、テーラーなどが相次いで出現し、スーパーマーケットでは、ドッグフードやキャットフードだけでなく、犬猫専用の玩具、衣服、小屋、ボディーシャンプー、香水なども売っている。
北京の北郊外に新しく建設された住宅地は、居住環境がゆったりとしているので、大型犬を飼っている家が少なくない。そこで、その近くに「国都ペット公園」がオープンした。園内には噴水広場や広い緑地、林が作られ、人々は愛犬を連れて遊びにやってくる。
このペット公園の中には、ペットの美容訓練学校「北京派特盟技術訓練センター」もある。同校の李瑩瑩校長の紹介によると、中国のペット業界にはまだ関連の規準がないので、同校では、香港で学び国際認証を獲得した教師を招聘して授業を行っている。
この訓練クラスの学費は安くはなく、1カ月7000元もかかる。しかし、受講希望者は多く、ペットショップの店主のみならず、一般の飼い主もやってくる。ここでは愛犬を美しくするための勉強だけでなく、グルーミングやかかりやすい病気などの基礎知識も学ぶことができる。
ーー「人民中国」より
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