ここ数年、外資系銀行の大陸部における業務が急速に発展し、資産、預金業務、貸付業務ともに年成長率が30%を超えている。
中国銀行業監督管理委員会(銀監会)が5日発表した最新の統計資料によると、今年10月末現在、40カ国・地域の173銀行が大陸部の23都市に代表機関計238カ所を設置している。世界貿易機関(WTO)加盟前より24カ所増加した。また20カ国・地域の71銀行が大陸部23都市に営業機関238カ所(WTO加盟前より43カ所増)を設置している。うち海外銀行の支店は181カ所、法人機関は14カ所。
外資系銀行に人民元業務取扱いを開放する地域は、昨年の18都市から25都市に拡大した。中国は今年、WTO加盟時の承諾事項の履行を進め、12月1日には汕頭(スワトウ)、寧波(ニンポー)の2都市を開放した。また、哈爾濱(ハルビン)、長春、蘭州、銀川、南寧の5都市も予定を繰り上げて開放した。こうした措置により、外資系銀行の業務展開地域の分布がより合理的になった。
今年10月末現在、大陸部にある外資系銀行の資産総額は845億ドルに達し、中国の銀行業取扱い金融機関の資産総額の約2%を占めた。また外資系銀行の外貨建て貸付金残高が中国の外貨建て貸付金残高に占める割合は20%に上った。
これら外資系銀行は、中国の経済発達地区や重要産業分野の一部で重要な地位を占めるようになっており、市場での影響力が絶えず拡大している。たとえば上海市では、外資系銀行の資産総額が市内金融機関の資産総額の12.4%を占め、外貨建て貸付金残高は市内の外貨建て貸付金残高の54.8%を占め、人民元業務開放からわずか数年間で、外資系銀行の人民元資産総額は1千億元を突破した。銀行集団の貸付、貿易融資、預金など個人向け業務、資金管理、金融派生商品(デリバティブ)などの業務サービスにおける外資系銀行の優位性が一層目立っている。
銀監会はWTO加盟時の承諾事項に基づく関連業務の開放のほか、▽指定域外機関投資家(QFII)の委託管理業務、▽保険代理業務、▽保険外貨資金の域外運用の委託管理業務、▽保険会社の株式資産の委託管理業務などを自主的に開放した。今年10月末現在、138行の外資系銀行が人民元業務の経営権を獲得し、うち73支店で中国資本企業向けの人民元業務取扱いが可能だ。オンラインバンク業務の取扱いを認められた外資系銀行は15行、デリバティブの取扱いを認可されたのは41行、QFII委託管理業務を認可されたのは5行。外資系銀行は規定の基本業務12項目の範囲内で、100種類を超える業務を取り扱えるようになった。(編集KS)
「人民網日本語版」
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