商務部がこのほど発表した「主要消費財600品種と主要生産資料商品300品種の需給状況調査報告」によると、中国市場では今年、一部産業で在庫が増加し、需給関係が逆転している。
今年1ー5月、工業関連の39産業の完成品在庫は前年同期比19%増加し、供給過剰が全体的に激化した。特に鉄鋼、電解アルミなどで供給過剰となり、価格下落、在庫増、未払金残高の増加などが見られる。
今年5ー6月、中国の鋼材価格は1トン当たり1千元以上下落し、代理販売のコストを下回っている。鉄鋼メーカーの在庫は32.9%増加し、鉄鉱石の在庫は17.2%増加した。
消費財600品種のうち、繊維品、家電、靴などは需要が落ち込み、供給過剰がはっきりと現れている。商務部がモニタリングする繊維品衣類84品目のうち、供給過剰の状態にあるものは86.9%を占める。家電73品目のうち87.7%が供給過剰。金属・電気器材商品19品目はすべて供給過剰だ。
商務部市場運行司の房愛卿司長によると、今年に入って以来、固定資産投資の増加率は引き続きやや減速しており、国内で需要が鈍化した。鋼材、セメント、電解アルミなど重要な生産手段の市場で供給過剰が生じ、川下の消費財市場の需給関係に影響を及ぼした。
商務部国際貿易経済研究院国内貿易市場研究部の李永江主任は、最近において住宅・乗用車などの販売が鈍化し、生産・販売量が大きく落ち込み、家電、繊維品、家具、金属・電気器材商品などの需給に影響を及ぼしているとみる。李主任の予想では、今年下半期には、商品購入を先送りする人々などの影響で、当面は分譲住宅の販売状況に大きな変化が起きるとは考えにくい。家電・金属・繊維の各業界では、生産規模が国内需要を大幅に上回っている。市場の変化が企業に反映されるまでのタイムラグを考えると、これら業界の販売面への影響は今後より鮮明になるとみられる。(編集SN)
「人民網日本語版」
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