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「実は勇敢な人ではないよ」 (前編)

2009-02-24 09:02:12     cri    

 京劇の「生」という役柄には、立ち回りを主とした「武生」という役があります。豪華で重い衣装を身につけ、上げ底の靴を履き、たいへん難しい振りつけで演じる戦いの場面では目がくらむほどだといいます。「武生」の役者にとってもっとも重要なのは修業によって基礎を身につけることのほか、丈夫な体です。ところが、「武生」は一番けがをしやすい役柄で、くるぶしや太ももなどのじんたいを切ることは日常茶飯事であり、けがが回復したらまた舞台に戻ります。しかし、重傷を負ったり病気をしたりして二度と舞台に上がれない役者もたくさんいます。

 「癌」は誰にとっても、たいへん恐ろしい病気でしょう。命を続けられるかどうかわからないまま、「絶対にもう一度舞台に上がる」という思いを抱く役者がいます。彼が今回の「梨園物語」の主人公―李陽鳴です。

  

 李陽鳴の一家は代々「武生」の名門であり、特に祖父の李万春は一時大人気の役者でした。若い李陽鳴は家族皆の願いどおり京劇の舞台で大活躍しています。しかし、神様のいたずらというか、将来を嘱望された彼が足の癌と宣告されてしまいました。足は武生の役者にとって、何より大切な部分であるので、これはつまり京劇の人生が終わったということです。

 はじめは、この残酷な事実によるショックに李陽鳴本人が耐えられないと、誰も彼に癌のことを伝えていませんでした。ある日の公演が終わるとすぐ、李陽鳴は真相を知らないままに、一回目の手術を受けました。その後まもなく、彼は公演を再開しましたが、激しい身振りのせいでまた入院することになってしまいました。ところが今回は大手術のため、もう本人に隠すことができなくなり、癌のことを本人に伝えることになりました。李陽鳴は意外にも何も無かったように冷静に事実を受け止めました……(楊)

(つづく)

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