雪の花たち、いや踊り子たちは優雅に空から舞い降りてきました。
先に落ちたものの上に後から落ちたものが重なり、その位置を選ぶようにして、優雅にその厚さを増していきます。互いに相手のスペースを最大限に尊重しているように、ソフトに重
あっという間に、辺りはふわふわの銀世界に変ってしまいました。
愛くるしい雪を見て、いたずらしたくなりました。
「ふっ」と欄干の上にたまっている雪を思いっきり吹いてみました。
「まあ、びっくりしたわ」と言ったかのように、雪たちがふわふわと空に舞い上がり、あっという間に離れて行ってしまいました。
今度は思いっきり、布団のようにたまっている雪の中に手を差し込んでみました。なんと、重さも抵抗力もまったく感じさせない、ソフトでフレンドリーな雪でした。
さらに、歩道の両側にできた雪の堤に思いっきり足を入れて蹴ってみました。すると、白い粉々が煙のように巻きあがり、元気ではつらつ、生命力を含んだ雪だと分かりました。
夕暮れになり、雪の町に街灯がともされました。とたんに、雪の花たちが華やかに変身し始めたんです。
街灯がオレンジ色の町では、金色のかけらのたくさんちりばめられた絨毯が浮かび上がり、町行く人々の目にまばゆく映っていました。白っぽい街灯の町では、小さいけれど、透き通ったダイヤモンドがたくさん浮かび上がり、凛とした光を放っていました。
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