世界で2番目に大きいとされる液晶モニターの下が数万人という人で埋め尽くされました。
この縦250メートル、横30メートルの巨大モニターは、北京のCBD(中心業務地区)に位置するショッピングモール「世貿天階」の広場に設置されています。ここで、北京市政府としては初となる新年のカウントダウンイベントが行われました。
大晦日のこの日の最低気温は零下11度。手ぶくろをはめていなければ、手の感覚がなくなってしまうほどの寒さ。しかし、そんな寒さももろともせず、ここは新年を迎えるその瞬間を心待ちにする人々の熱気で溢れかえっています。
23時45分、液晶にはこれまでの感動のシーンを切り取った映像。中国や世界のこれまでの歩みに思いを馳せます。
体を寄せ合うカップル。遠く離れた家族や友達に電話をかける若者。それぞれが新年の到来に胸を躍らせます。
「5、4、3、2、1」の巨大な数字とともに、歓声が沸き起こります。そして、響き渡る「新年快楽」(あけましておめでとう)。中国の民謡「茉莉花(ジャスミンの花)」が流れるなか、2009年が過ぎ去り、2010年がやってきました。人々は歓声のなかで、新しい年に対して、どんな期待や不安を胸に抱いているのでしょうか。
なお、今回の新年カウントダウンイベントは北京市政府としては初めて行ったもので、北京文化芸術活動センターと朝陽区文化委員会が主催しました。来賓スピーチはない代わりに、参加無料で人数制限も無しとなっています。
本来は、北京市蒲公英中学30名貧困学生で結成する交響楽団演奏や、蒙古音楽生演奏、新年美女が乗るパレード車走行などが予定されていましたが、当日は強風と気温の低さのため、モニターによるカウントダウンを除くその他のイベントは中止となりました。
そのため、カウントダウンイベントとしては、少し物足りなさを感じた人も少なくはないでしょう。
しかし、いずれにせよ、このような新たなイベントができたことで、「春節(旧正月)」を大きな区切りとする中国の新年にも新たな過ごし方、新たな楽しみが増えたことは間違いないでしょう。(田中)
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