談談メンバー:(ゲスト)高澤真治さんVS.つばめ、大野
どう位置付けるか? 日本にとっての中国
いま、中国では日系企業の数が約3万社に上っていると言われています。この秋からの中日関係悪化の影響が出ているところも少なからずあるようですが、高澤さんは「日本にしても中国にしても、喧嘩の状況は良くない」と言っています。
中国とかかわりを持つようになって20年経つ高澤さんに、日ごろのビジネス現場で見聞してきた両国の相互依存関係の実情を聞きました。
両国関係にぎくしゃくした状況が起きた時、現状と向き合う際にどのような心構えが必要か。中でも、とりわけ、メディアの報道をどう見れば良いのか。中国に身を置くからこそ見える部分もあります。そんな高澤さんから日本国内にいる若者向けのメッセージを預かりました。
一方、少子高齢化にさらされる日本が継続的な発展をはかる上で、中国とどう向き合えばよいか、中国ビジネスウォッチャーの高澤さんは熱弁をふるってくれました。
ところで、前回同様、今回の談談に加わっている大野さんは中華人民共和国誕生の年(1949年)に生まれた、日本で言う「団塊の世代」の一員です。日本では、戦後のベビーブームに生まれた「団塊の世代」は「高度成長を支えた世代」としても知られているし、大野さんいわく、「高度成長のうまい汁を吸い取り、高い年金をもらって良い暮らしをしていると思われている世代」でもあります。日本は「失われた20年」を挟んで、「頑張れば報われる社会」から「頑張っても報われない社会」になってしまったとも言われていますが、人間は自分の生まれる時代を選ぶことができず、その代り、それぞれの時代の雰囲気に影響されながら生きていくしかありません。
大野さんより二回りほど年下の世代として、高澤さんはどのように今の時代を見つめているのか。それぞれの時代を生きる世代間の対話は、これからの中国社会にとっても参考になるのではと思いました。お聞き逃しのないようにお勧めします。(つばめ)
【プロフィール】
高澤真治(たかさわ しんじ)さん
1972年 宮城県仙台市生まれ、高校卒業後中国留学
1998年 北京大学 国際関係学部卒業
1999年 オムロン株式会社入社。東京勤務を経て、電子部品部門の立ち上げから販売戦略立案まで実行。香港・上海・北京駐在。大連・天津事務所長兼務。
2008年 株式会社ミスミ入社。FA国際部門ディレクター海外事業従事(韓国・台湾・東南アジア・インド)。その後中国華南責任者として広州駐在。
日本、韓国、台湾・香港、中国、欧米企業などメーカー中心に数万社と取引経験。
2010年 高澤商務顧問有限公司(TBC)を香港・深圳で立ち上げ、会長兼社長に就任。
著書に『それでも中国で儲けなければならない日本人へ』(成甲書房)
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