誇れる日本のファッション
北京の若い女性に届けたい
『美少女図鑑』は2002年、新潟で創刊されたフリーペーパーです。地域に根ざした雑誌として、一般公募で選ばれる地元の素人モデルに地元のカメラマン、美容師を起用し、地元の服飾店や美容室などを広告主とするビジネスモデルはとりわけ、リーマンショック後、日本で脚光を浴びています。『美少女図鑑』は発刊後、これまで、日本では東京以外の46の道府県で地域版を発行していますが、この夏、初めての海外展開として中国語による北京バージョンが刊行されました。ライセンス契約を結んだのは、北京で13年余り、日本語フリーペーパーの編集に携わってきた大西邦佳さん(『北京TokoToko』の創刊者)です。
8月27~29日、北京市のCBDにあるショッピングモール・財富購物中心での創刊号配布会、モデル登録会も予定しています。『北京美少女図鑑』に込められた思いを伺いました。
北京の普通の女の子がモデルとなって、プロのカメラマンが北京の色々な街角で撮影した写真集です。日本でたいへん流行っているフリーペーパー『美少女図鑑』の初めての海外版として、北京で発行することになりました。
――何故、『美少女図鑑』の北京版を作ろうと思ったのですか。
私はもともと日本人向けに日本語のフリーペーパーを作る仕事をしています。今、北京に住んでいる日本人の生活レベルと中国人の生活レベルはどんどん近づいてきて、フラットになりつつあると感じています。いずれ中国語の雑誌もやってみたい、中国の方に紹介するとしたら、ファッション系は日本がすごく誇れるものだと前から思っていたところに、『美少女図鑑』のことを知ったので、「ぜひやりたい」ということでお話させてもらったわけです。
『美少女図鑑』は2002年、新潟で創刊されたフリーペーパーです。地域に根ざした雑誌として、一般公募で選ばれる地元の素人モデルに地元のカメラマン、美容師を起用し、地元の服飾店や美容室などを広告主とするビジネスモデルはとりわけ、リーマンショック後、日本で脚光を浴びています。『美少女図鑑』は発刊後、これまで、日本では東京以外の46の道府県で地域版を発行していますが、この夏、初めての海外展開として中国語による北京バージョンが刊行されました。
――雑誌のターゲットは?
北京に住んでいる18歳ぐらいから30歳ぐらいまでの中国人女性です。"美少女"となっていますが、実際はもう少し幅があり、「いつまでたっても少女のように」という気持ちのある方を対象にしています。
――これまでフリーペーパーを作ってきたとは言え、ファッション誌の『美少女図鑑』はある意味、ゼロからのスタートと言えます。作る過程で一番苦労したことは?
グラビア系の雑誌を作るのが初めてなので、思ったより大変でした。情報を載せればいいという情報誌とは違って、如何にして綺麗に見せるか、綺麗に作らなければいけないというところに一番工夫を凝らしました。髪型や、服装、そのアレンジやコンビネーションというところで様々な意見の戦いがありました。大変でしたけど、楽しくやらせてもらいました。
今回はプロの日本人カメラマン3人にご協力いただきました。北京に住んでいるお二方と日中の間を行ったり来たりしている方です。その他、ヘアメイクの方、ボランティアで加わっていただいた協力者の皆さんにも感謝の気持ちで一杯です。
――創刊号のモデルさんはどのようにして募集しましたか。
今回は美容室さんの提供したモデルさん以外、こちらからお願いして登場したモデルさんは全部で18人います。すべて一般応募が原則ですが、まだ最初なので、周りの方たちに色々お願いして、「可愛い子がいたら紹介してください」とか、「こういうことやるよ」と色々な方が宣伝してくれたおかげで、「私も出てみたい」と応募した方もいらっしゃいますし、自薦他薦いろいろですね。
――モデルさんたちに『美少女図鑑』を紹介した時、皆さんの反応は?
北京で『美少女図鑑』の発刊について、初めての説明会を開いた時、雑誌の名前に抵抗感を覚えるとおっしゃった方もいましたが、実際にモデルさんに説明をした時、皆さんはあまりそういう表現にこだわることなく、ただ「綺麗にしてくれるんだ」とか、「これに参加すると私は綺麗になるんだ」とすんなり納得して、純粋な気持ちで参加してくださったと思います。
――モデルさんとの交流を通して、中国の若い女性の「おしゃれ」への追求をどう受け取りましたか。
そうですね。おしゃれに関する情報を持っている方はすごい持っていて、もともとお化粧も上手で、ファションセンスも良い人が何人もいらっしゃっいました。そうかと思えば、お化粧をしたことも、触ったこともない20歳ぐらいの子もいて、そのバラツキがすごく面白かったですね。何よりも、初めてお化粧した子があまりの変化に本人自身もすごく驚いていたシーンがすごく印象的でした。
――今後の雑誌作りの計画及び目指す目標は。
できれば、年4回、春夏秋冬、季節の変わり目ごとにみなさんにお届けしたいです。
この雑誌は普通の女の子たちとカメラマン、ヘアサロンさん、メークの方、ファションの方など様々な方とのコラボレーションで作りこんでいく、普通の女の子が大変身して、本物のモデルのように綺麗になる雑誌として、たくさんの方に参加してほしいなと思っています。中国の若い女性のおしゃれ作りに少しでもお手伝いできればいいなと思っています。
――まもなく配布会も予定しているようですね。
はい。北京のCBDにあるショッピングモール「财富购物中心」で行われる日本物産展、旅行展で配布させてもらうことになりました。
創刊号は全部で5万冊を発行していますが、配布会の3日間では、その内の1万冊を配布します。配布と共に、美に関するアンケートもお願いする予定で、お答えいただいた方には素敵なプレゼントも用意しております。ぜひ多くの皆さんに来場していただければと思います。モデルの登録会も3日間の最後、29日の3時から5時まで受け付けております。綺麗になりたい方、次回の北京美少女図鑑に参加したい方、是非この2時間目指してご来場ください。
大西邦佳さん【プロフィール】
愛媛県出身
1992年 四川大学に留学、その後北京に転校してそのまま北京で起業
1997年 北京で最初の日本語フリーペーパーとして『北京tokotoko』を創刊
2010年8月 『北京美少女図鑑』を創刊
(聞き手:王小燕、協力:谷宇虹)
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