【つばめのス】Vol.6~春節の過ごし方
By. ツバメ、アンドウ、オウヨウ、オオサワ
中国で一番にぎやかな祝日といえば、もちろん旧暦の正月にあたる春節。
日本には「松の内」という表現がありますが、「門松」で玄関を飾る習慣のない中国人に、それをどう翻訳すればよいのでしょうか。ツバメ的には、「過年」(年越しのイベント)でいいんじゃないのかな、と思っています。
さて、日本では7日までが「松の内」ですが、中国の「過年」は一体いつまで続くのでしょうか。
その答えは、今回のトークの中に……。是非お聞きください!
春節期間中、更新が滞ったことをここでお詫びします。今回は、地域や年齢層でまったく違う春節の過ごし方を、みなさんにお聞きしていただきたくて、北京っ子のオウヨウと、北京の地壇公園の廟会(縁日)を見てきたオオサワにも登場してもらいました。
北京生活がかれこれ20年目になろうとしているツバメは、実は北京で春節を過ごしたのはたった1度しかありません。それも春節期間中に、仕事のシフトが入ったため、仕方なく北京に残ったと言います。本人いわく、「ふるさとには94歳と92歳になる祖母もいるし、春節はなんと言っても家族や親戚同士で過ごすもの。旅行なんか絶対に行かない」
一方、若い世代の代表・オウヨウは、今年の春節のキーワードはずばり「在宅」と断言。オウヨウにとって、子どもの時から通っていた縁日の思い出は、カタカタと音が鳴る中国独特の「かざぐるま」と、「人、人、人」だとか。3年前から爆竹や花火が解禁されたことを喜び、「にぎやかでいいよね」とは言うものの、「今年の春節は面白くなかったね」とホンネがぽろり。その理由を聞かせてもらうと、スタジオの中は一斉にブーイングが。まったく今の若い人ときたら……
オオサワにとって、今年は北京で迎える3度目の春節。「日本人は静かにお正月を過ごすもの」とのことで、いつもは家の中でじっとしていましたが、今年は由緒ある地壇公園の縁日に出かけたようです。さて、その感想は??
アンドウは北京の公園・龍譚湖での縁日で食べ歩いた後、休みの後半、北京から西へ約600キロのところにある世界文化遺産の町・「山西省平遥古城」に行ってきました。しかしその実態はゼロ泊三日の旅。しかも帰りはUターンラッシュに巻き込まれ散々な目にあったようです。
■アンドウの龍淵湖縁日見聞■
丑年の流行はコレ↑ |
日本語部のオフィスには、最近、中国各地のお菓子が集まっています。春節休みに帰省した部員が持って帰ってきたお土産です。写真はツバメがふるさと安徽省から持って帰った「糕」というお菓子です。「糕」は中国の南方でよく見かけるもので、発音は「高」(Gao)と同じなので、これを食べると、「歩歩高」(一歩一歩、着実に成長したり、昇進できる)になると信じられ、春節のお土産の定番になっています。
【つばめから一言】
番組収録日の9日はちょうど元宵節(正月十五夜)で、午後から爆竹や花火の音が響き渡っています。10日からは市街地区では爆竹や花火が禁止され、来年の旧正月までしばらくおあずけです。
夜空を照らす花火と、爆竹の音には、「新しい年が良い1年となりますように」という願いが込められています。時代の移り変わりで、春節の過ごし方にも変化が見られましたが、花火と爆竹に込められたこの思いだけは、昔も今も変わっていません。
そして、明日から「ハレ」から再び「ケ」(日常)に戻る中国。そして本格的に年が明け、春がやってきます。1年の計は春にあり、なのです。不況の嵐が世界中に吹き荒れ、中国にもその陰を落としています。でもこんな時こそ、皆で気を持ち直して、力を出し合って頑張らなくちゃと、例年に負けないくらい大きな爆竹の音を聞きながら思いました。
番組の最後は元宵節の夜、北京の空を響いた爆竹と花火の音です♪
■春節の王府井(2月8日・正月14日撮影)
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