12月17日は、日本では、1970年代、90年代の「BCLブーム」の立役者と言われた山田耕嗣さん(1940〜2008)の誕生日です。山田氏の死後、日本のBCL愛好者(Broadcasting Listenerの略。放送聴取者、主に短波を使用した海外からの放送を聞く人を指す)は、この日をBCLの素晴らしさを再確認する日にしようという思いから、12月17日を「BCLの日」にしようと呼びかけをしています。
この日にちなんで、東京都にお住まいの古参リスナーの細谷正夫さんから、以下の投書が寄せられました。
「BCLの日」に想うこと
今年も「BCLの日」が巡ってきました。
日本の短波放送愛好者は様々な想いで、この日を迎えることでしょう。
日本では今年、3月11日の「東日本大震災」と「大津波」、そして「原発事故」という大きな災害に遭遇しました。中国を初めとして、世界各国から心温まるご支援をいただいたことに対して、改めて御礼を申し上げます。
多くの人々が犠牲になり、そして、又、多くの人々がボランティアに当たるという状況下で、ラジオで短波放送を聴いて楽しんでいることが許されるだろうかと、自問自答している短波放送愛好者も少なからずいます。
一方で、大災害発生時の情報収集には、テレビや新聞よりも、「ラジオ」が威力を発揮するとして、「ラジオ」の存在が見直されています。「ラジオ」を聴くことを趣味としているBCLにとっては、何か満足感を得たような気持になっている人も少なくありません。
海外の日本語放送各局は被災した人々に対して、温かい励ましの言葉を贈ってくださいました。それを聴いていて、目頭を押さえたリスナーも少なくないことでしょう。海外の放送局の中には、災害発生後、直ちに、被災したリスナーに電話を掛けて安否を尋ねたり、リスナーや家族の安否確認情報の仲立ちをしてくれた放送局もあります。
特別な一年となった今年の「BCLの日」は、海外の各放送局と日本のリスナーが国境を越えて結ばれているということを再認識し、「ラジオの力」を再確認する一日となることを願っています。
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