(白塔寺茶館の中庭)
葉月ももうすぐ中旬。
残暑の日々が続いておりますが、皆様如何お過ごしでしょうか?
実はこの北京、日本人の社会にはあまり知られていない素敵なスポットが多分にございます。
今日はここ、「白塔寺」の茶館をご紹介いたしましょう。
白塔寺は、又の名を「妙応寺」と申します。
(茶館の中庭から見える白塔寺、改修中)
最大にして最古のチベット式仏塔との謂われがございますこのお寺、一般客のお寺の出入り自体は午後16:30までとなっておりますものの、入り口の門を左に逸れる細い小道を入りますと、そこには四合院と呼ばれる中国の古い様式の建物を利用した涼しげな茶館がひっそりと営まれております。
(プライベートスペースのような中庭の席)
(屋内で優雅に茶芸もこれまた風流)
正に隠れ家とも言えるこの茶館。
中庭で木漏れ日の間から覗く白塔を眺めるも良し、屋内に飾られた優美な工芸品や曼荼羅と共に中国茶芸を堪能するも良し。
この白塔寺茶館は、かつてこの場所で古人が紡いだ歴史を感じつつ、盛夏の夕暮れに吹く極楽のあまり風をゆったりと感じることのできる、御仏の懐なのでございます。
但しこの茶館、白塔寺の外門を越えた先にございますので、お寺の開館時間を過ぎますと、「お茶を飲みに参りました」と告げないことには門番に止められますのでご注意をば。
――大空の 見事に暮る 暑さ哉。 一茶
(中原美鈴)
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