何年か前に広州へ行った時、白酒でつくった梅酒をいただきました。白酒はかなりアルコール度数の高いお酒ですが、いただいたこの梅酒はとってもまろやかでコクがあるのに、後味はすっきりとして、一口飲むたびに幸せを感じるようなお味でした。しかし、これは販売されているものではなく、自家製の梅酒。手に入れることもかなわなかったため、「自分でつくってみよう」と思いたち、さっそく梅を探しに市場へ出かけました。
しかし、どの市場やスーパーでも梅は手に入らず、自家製の梅酒づくり計画はあえなく消えてしまいました。
そんな私を慰めてくれる飲み物が「酸梅湯(さんめいたん)」です。「湯」とついていますが、暖かい飲み物ではなく、そしてスープでもありません。梅と甘草と桂花を原材料とした、夏バテ防止の梅ドリンクです。なんでも清の時代から飲まれていたとか。
今は顆粒タイプやジュースのようにペットボトル入りのものも販売されています。
うだるような暑さの中、酸梅湯をぐびっと飲むのは最高です。
市販のものも良いのですが、北京市内には自家製酸梅湯 を販売している薬局があります。いろいろな酸梅湯を飲み比べするのが、私の夏の楽しみ方です。
調べたところ日本でも手に入るようです。皆さん、この夏お試しあれ。(吉野綾子)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |