北室南苑団長が陳昊蘇会長、梅田邦夫公使と自作の前で
展覧会で配られた資料を見ますと、古代貨幣に使われた書体は時代によっていろいろありました。唐の貨幣には隷書、宋の時代は隷書のほか、行書、草書など、次の南宋の時代は楷書、少数民族の王朝であった元と清の時代には蒙古文字、満州族文字、ウイグル文字など、少数民族の文字です。
少数民族の文字
古代貨幣をアレンジした作品
北室さんはこれら貨幣の裏側にある歴史や文化にスポットを当てられたわけです。北室さんはこの仕事の魅力について「とてもたのしいです。それは、漢字を使ってものを作るときに、その時代時代に出来た楷書とか、隷書とか、そのスタイルは、その時代で最高に美しいスタイルを作り上げているんですね。ちゃんと古典とか出土品を見てそれを再現しながら、今の社会にあうようなイメージの作品造りにやり変えているところが面白いところなんです」と興奮さを禁じません。
日本側の作品には、「得る」という字の「得」、友達の意味の「朋」、貫くの「貫」などの字がありました。これらの漢字はお金から来たているそうです。
今日の展覧会には「得」の字がありました。文字の成り立ちからいうと、一番最初に貝殻が貨幣の替わりだったその子安貝を右手で持っている形が得るという字なんです。
「朋」の字は、丸い形のお金をたとえば100個ずつ紐で通して両脇に下げて1つのひもにする、朋の字の原型ですね。お金の見た目からできた漢字なんです。
「貫」の書
展覧会を見、北室さんの話を聞いて、本当にいろいろ勉強になりました。今回の取材は大変楽しく、充実したものになりました。これは両国の文化交流の魅了的なところではないでしょうか。それでは最後に、展覧会に出席した中国人民対外友好協会の陳昊蘇会長の感想を聞きながらお別れしましょう。
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