フランスを訪問している中国の李克強首相は現地時間6月30日午後、パリで、フランスのマニュエル・ヴァルス首相、クロード・バルトローヌ国民議会議長と会談しました。

　ヴァルス首相との会談では、李首相が両国の全方位かつ実務的な協力のレベルアップについて、５つ提案を行いました。第１に、航空、宇宙開発、高速鉄道、鉄鋼などの分野における生産能力の協力を推進し、原子力、石油と天然ガス、水力発電などのエネルギー分野における連携を拡大し、生産の付加価値を高め、ハイエンド産業チェーンの構築に取り組み、第三者市場を積極的に共同開発します。第２に、農業や食品、医療衛生、デジタル経済、海洋と極地、省エネと環境保護などの分野における協力を強化します。第３に、双方の貿易や投資の利便性に優れた条件を提供し、二国間貿易をバランスよく発展させます。第４に、市場の動向に従って金融協力を深化させ、公共と個人の資金連携など、融資のイノベーションに取り組み、第三者市場の開発に融資の支援を提供するほか、銀行業の監督と管理や、交流と協力を強化します。第５に、人文交流を推し進め、人の往来の利便性を図り、文化産業の協力を促すことで、人文交流の実務的かつ長期的で、効果的な協力メカニズムを確立します。

　また、バルトローヌ国民議会議長との会談で李首相は「中国とフランスは共に世界で影響力を持つ大国として人文交流の潜在力を生かし、文明交流の相互学習を強化すべきだ」と述べました。さらに、「両国の立法機関は国の発展や、国民生活の改善などをめぐって対話を行い、相互理解を深化してほしい」と期待を寄せました。

　これに対し、ヴァルス首相とバルトローヌ国民議会議長はそれぞれ称賛の意を表し、中国との関係発展に大きな期待を示しました。（07/01　Lin,　山下）