中国の李克強首相は9日午後に人民大会堂で、「第3回グローバルCEO委員会ラウンドテーブルサミット」に参加するため中国を訪問中の各国のグローバル企業のCEOと会見し、座談会を開きました。

　李首相は「世界経済の回復が困難で、中国経済も下振れ圧力に直面する今、経済の持続的かつ安定した成長を保つには新たな動力が必要だ。我々が大衆による創業およびイノベーションを推し進めることは、経済の長期的な発展に着眼した国と人民に有利で重要な改革政策である。その目的は多くの人々の積極性と創造力を活性化させ、民間に埋もれている"知恵"を不合理な束縛から解放させることだ。それが経済発展の新たな動力となり、包容性のある成長を実現させることで、すべての人民が改革と発展の成果を享受できるようにし、中国経済の"中高速"スピードの成長を維持し、中レベル、そして高レベルのものにしていく」と述べました。

　李首相はまた「国際産業の分業化は現在、再構築の段階を迎えている。中国には優れた生産能力と、コストパフォーマンスの高い設備がある一方で、欧米の先進国には進んだ技術がある。双方が国際協力をすれば、発展途上国のインフラ整備や産業のグレードアップの助けとなることができるだけでなく、先進国と発展途上国間の新たな協力ルートを開拓することにも繋がる」と強調しました。

　なお、「グローバルCEO委員会ラウンドテーブルサミット」は中国人民対外友好協会が主催している会議で、世界の大手500社のうち、14社の代表取締役やCEOが出席します。（Mou、高橋敬）