中国の李克強首相は22日午後、北京の人民大会堂で、中国を訪問中のタイのプラユット首相と会談しました。

　李首相は「3日前、中国とタイはバンコクで、鉄道と農産物貿易協力の文書に調印した。これは両国の鉄道分野での協力が大きな進展を遂げたことを示している。中国はタイと共に、協力の方法などの具体的な問題について話し合い、一日も早く鉄道の建設に着手できるよう努力したい。来年は中国とタイの国交樹立40周年にあたり、新たな歴史上のスタート地点に立つ。そこで、双方は協力の規模とレベルを向上し、互恵共栄をよりよく実現させ、両国の全面的戦略パートナーシップの発展を推進させ、特に貿易額1000億ドルの目標を実現させることを期待する」と述べました。

　また、李首相は「中国は東南アジア諸国連合（ASEAN）との関係発展を周辺外交の優先方向としている。ここ3年間、タイは中国とASEANの調和をとり、中国ASEAN関係の発展に貢献してくれている。中国は『中国―ASAEAN諸国善隣友好協力条約』の調印に向け話し合いを続け、2015年『中国―ASEAN海洋協力年』の実施などの面でタイと緊密に協力し、中国とASEANの協力を発展させていきたい」と述べました。

　プラユット首相は「タイと中国の協力はタイの発展にプラスとなる。タイは両国関係の発展に尽力し、中国と共に、鉄道と農産物貿易などの協力協定を実施し、経済貿易、金融、投資などの分野での協力を強化したい。中国は地域の平和と安定、発展を促進するために重要な役割を果たした。タイは中国と緊密に協力し、ASEANと中国の関係や地域協力の発展を推進していきたい」と述べました。

　会談後、両首相は両国の金融、水利などの分野での協力文書の調印式に出席しました。（玉華、小山）国際・交流へ