福田元首相は、「私はアジアに3つの姿を見ている。それぞれ力強く成長するアジア、老いて行くアジア、いがみ合うアジアだ」と述べた。
「IMFの統計によると、世界のGDP約73兆ドルのうち、アジアは約20兆分と、約3分の1を占めている。アジアは今や、世界経済成長の中心地、世界経済の牽引車となった。東アジアは世界で最も高齢化が進んでいる。日本や韓国だけでなく、中長期的に見ると、アジア全体で高齢化が今後急速に進んで行くことになり、人口ボーナスが徐々に失われ、経済成長の減速をもたらすことは免れない」と指摘した。「このほか、アジアには『いがみ合い』と偶発的衝突の危険に直面している。冷戦が終わってすでに30年以上が経ったが、アジアには依然として冷戦的な緊張が残っている。その上、確固たる地域的な安全保障機構も存在していない」と述べた。。「このような3つのアジアの姿を見据えると、アジアが老いていく前に、現在のアジアの経済成長と繁栄、安定を持続的なものにしていくために、日中両国は協力を密にしなければならない。偶発的衝突を起してはならない」とした。
「日中両国の政府には確かに、未解決の難題が存在している。しかし、外交に勝ち負けはあってはならない。外交において最上の結果は互恵・ウィンウィンだ。しかしそれは、容易なことではない。次善の策は、双方が少しずつ譲り合うことだ。もしかすると、最善の策かもしれない」と指摘した。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年9月28日
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