シドニーで開かれた中国・オーストラリア外交と戦略対話に出席している中国の王毅外相は7日、南海問題で「四つの尊重」をすべきだと強調しました。

　1つ目は、歴史事実を尊重することです。南沙の一部の島と礁をめぐる主権の争いは歴史上残されてきた問題で、この問題を適切に解決する前に、本当の歴史的な経緯および事実を調査すべきです。このようにすることで、客観性と公正性を保持できます。

　2つ目は、国際法規を尊重することです。中国は、一貫して国際法と国際関係の規則を守り、実施する国です。領土紛争を解決する伝統的な国際法にしても、海洋権益の紛争を解決する国連海洋法条約にしても、中国は引き続き、関連する責任と義務を担います。

　3つ目は、当事国間の直接的な対話と交渉を尊重することです。これは、国際社会において国と国との争いを解決する慣例です。国際法の精神に一致し、『南海各方面行動宣言』に盛り込まれた規定でもあり、実践が証明しているように、南海問題を解決するもっとも有効で実行可能なルートです。中国は、これ以外の解決方法には賛成しかねます。

　4つ目は、中国と ASEANが共同で南海の平和と安定の維持における努力を尊重することです。中国とASEANは、南海の平和と安定および航行の自由を守る能力を持っています。この地域以外の国からの合理的な関心を呼んでいますが、これらの国々が、南海問題で建設的な役割を果たすことを希望します。（任春生、林）