安徽省歙県の許村は、取材に行く前から傑出した人物が生まれたところだと聞いていました。この村からは中国科学院と中国工程院の院士4人が出ており、また1つの家族から5人の博士が生まれました。これほど人材を輩出する村はいったいどんなところなのでしょうか?人材が輩出する秘密は何なのでしょうか?
村に一歩足を踏み入れると、古風な町並みと伝統的な住宅が点在し、タイムスリップしたかのようです。一族の先祖を祭ってある祠堂、孝子や貞女などを顕彰するために造られた牌楼、木造の屋根付き橋である風雨橋などはいずれも今から数百年前の明と清の時代から伝えられてきた伝統的な建築です。
でも、許村の人々が最も誇りに思うのは祠堂や牌楼、風雨橋ではなく、村の小学校―儀耘小学校なのです。金木犀の木の下に建てられた儀耘小学校は民国16年(1927年)、許家沢氏が出資して、ドイツ人建築家が設計して建てられたものです。当時、村の子供は誰もが無料でこの小学校に上がることができました。また、学校は全国から優秀な教師を招いて近代的な啓蒙教育を実施しました。この近代教育理念は当時の中国においては大変進んでいました。
しかし、儀耘小学校の校訓はわずか4文字「学做好人」しかありません。「学做好人」というのは「いい人物になるのを学べ」という意味ですが、この簡単な4文字には人として生きるすべての道理が含まれているそうです。この理念による指導の下、儀耘小学校は多くの優秀な人材を育てました。これがおそらく許村が人材を輩出している秘密なのでしょう。(hj)旅行・文化へ
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