中国南部の安徽省歙県に入って最も印象深かかったのは青空の下に聳える様々な形の牌楼です。歙県は昔から牌楼の故郷と呼ばれています。こうした牌楼が以前は1000カ所もありましたが、今も100カ所残っています。
牌楼とは人の功績をたたえるために建てる鳥居形の門です。歙県の牌楼は、功名牌楼・孝行牌楼・貞節牌楼など非常に多くの種類があります。私は女性として、女性にかかわる貞節牌楼にとても興味を持ちました。取材を進めると、一つ一つの貞節牌楼にはそれぞれ悲しい物語があることがわかりました。
例えば、歙県許村にある貞節牌楼の主人は、結婚する前に婚約者を亡くしました。彼女はまだ若く美しかったので、別の相手と結婚することもできました。しかし、彼女はあえて婚約者の家に嫁ぎ、舅と姑の世話をしたのです。地元の人々は彼女の行いにとても感動し、彼女のために貞節牌楼を建てました。この物語は本当に万感胸にせまるものがあります。自分の生涯の幸せを葬り去ってしまった牌楼の主人が、喜びを感じていたか悲しみを感じていたか、本当は分かりません。(hj)旅行・文化へ
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