2日午前1時30分、「嫦娥3号」を乗せた長征乙ロケットは西昌衛星発射センターから打ち上げられました。
月探査プロジェクトに参加する1万人以上のスタッフと数万台の設備が一斉に作業を始めました。北京航空飛行コントロールセンター、西安衛星コントロールセンター、青島・アモイ・カシュガルなど各地の観測ステーション、遠望号海上観測船からなる観測ネットワークはリアリタイムでロケットを追跡していました。
発射19分後、「嫦娥3号」探査機はロケットと分離しました。午前2時21分、西昌衛星発射センターの張振中主任は、「『嫦娥3号』探査機は予定の軌道に入った。発射は首尾よく成功した」と発表しました。
搭載ロケットシステムのチーフ設計士の姜傑氏は、「今回は長征3号甲シリーズ乙型ロケットの58回目の発射だ。2010年から2012年の間は発射の頻度が高く、合わせて26回発射したが、100%成功で史上最高を記録した」と話しました。
2007年10月「嫦娥1号」が打ち上げられ、月の周回軌道に乗って16カ月にわたって月の観測を行いました。「嫦娥2号」は2010年10月に打ち上げられ、地球から6000万キロ飛行し、一連の任務を果たしました。
中国月探査プロジェクトの裴照宇報道官は、「『嫦娥3号』には3つの重点任務がある。1つは月面の状態と地質構造調査。2つ目は月面の物質成分と利用可能な資源調査。3つ目は地球のプラズマ調査と月の光学天文観測だ。探査機を月面に安全に着陸させた後、巡視観測機が移動し月面を走る。しかも、探査機と巡視観測機がそれぞれ定点観測と巡視観測の作業を行う」と明らかにしました。
これまで、世界中が合わせて月探査活動を129回試みましたが、成功率はわずか51%です。そのうち、アメリカと旧ソ連は13回の無人月面軟着陸を成功させましたが、有人月面着陸を成功させたのはアメリカだけです。旧ソ連は2回にわたって月面の無人巡視観測を行いました。「嫦娥3号」の軟着陸が成功すれば、「嫦娥3号」は21世紀に入って、初めて月面に軟着陸した月探査機となります。(Yin、大野)
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