11月3日は中国の宇宙開発事業にとっては歴史の節目となる日です。この日の午前1時36分、中国が自力で開発した無人宇宙船『神舟8号』と無人宇宙ステーション実験機『天宮1号』とが見事にドッキングしました。
3日の1時44分、中国の有人宇宙飛行プロジェクトの常万全指揮長が今回のドッキングが成功したことを発表しました。
「北京飛行コントロールセンターの報告によると、宇宙ステーション実験機『天宮1号』と『神舟8号』との初のドッキングが順調に行われた。私はここで『天宮一号』と『神舟8号』との初のドッキングが円満な成功を収めたことを発表する」。
これにより、中国はアメリカとロシアについで、世界で三番目に宇宙でのドッキング技術を自力でマスターしたことになります。
無人宇宙ステーション実験機『天宮1号』は9月の29日に打ち上げられ、無人宇宙船「神舟8号」は11月の1日未明に発射されました。一連の軌道修正と飛行姿勢の調整を経て、「神舟8号」と「天宮1号」との距離はますます近づき、11月2日の夜、そのドッキング作業は鍵となる時を迎えたのです。
北京宇宙飛行コントロールセンターによりますと、2日の夜11時8分に「神舟8号」は「天宮1号」から52キロのところに到着し、両者のドッキングはカウントダウン段階に入ったのです。そしてその後2時間にわたる調整を経て、二つの飛行体は計画通りにドッキングしたのです。
中国有人宇宙飛行プロジェクトの設計責任者趙宇棋氏は「ドッキング技術の突破は宇宙ステーションの設置に重要な意義を持つ」とした上で 「ドッキング技術は有人宇宙飛行プロジェクトでは鍵となる基本技術である。例えば、宇宙ステーションを設置する場合、軌道上のドッキングにとっては、確実なドッキング技術が不可欠である。宇宙ステーションの設置の目的は、科学実験と技術的テストを行うことだ」と話しています。
ドッキング技術における今回の成功は、中国の宇宙開発事業にとっては一里塚的な意義があると言えるでしょう。中国は技術的に際立った成果を収めましたが、国際的な宇宙協力を推進し、宇宙空間の平和的利用に取り組むという中国の立場は変わることありません。
中国有人宇宙飛行プロジェクトの武平報道官は「中国の有人宇宙事業の発展に伴い、空間試験室、空間ステーションなどの設置において、中国は相互の尊重、平等と互恵、それに高い透明度を保つという原則に基づき、世界各国とは実務協力と積極的な交流を行うことになる。中国は世界各国の科学者と手を携えて努力し、有人宇宙技術の発展を推進し、宇宙空間の平和的利用と人類に幸せをもたらすため貢献したい」との考えを表明したのです
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