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専門家、中越両国の実務協力が重要性を強調

2013-06-20 13:14:46     cri    
 ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席が19日に就任後初めての中国訪問を始めました。中国の習近平国家主席はチュオン・タン・サン主席との会談で、双方は協議と友好的な交渉を堅持し、問題を複雑化、拡大化させていく一方的な行動を取らず、南海問題の国際化を防止していくことを強調しました。

 会談の中で、両国の元首は、両国間にある一部の食い違いについて率直な意見交換を行いました。そのうち、南海問題が双方の食い違いでは最大のものだと見られています。この問題について、習主席は「政治的解決」や、「両国関係への影響の防止」を主張し、「その鍵は安定の維持と協力の推進にある」と強調しました。これに対して、チュオン・タン・サン主席は「共同で海上の平和と安定を維持していき、これらの問題が両国関係に影響を与えないようにする」と表明しました。

 両国元首の会談について、中国社会科学院中越関係研究所の専門家である潘金娥氏は「2007年以来、南海問題での食い違いによって、中国とベトナムとの関係は困難に直面していた。この問題は簡単には解決できないが、争議を棚上げにして、共同開発するという考えで交渉することは、食違いを少なくし、共同の利益を求めていくやり方だ」との見解を示しました。

 チュオン・タン・サン主席は中国訪問に先立って取材を受けた際、北部湾(トンキン湾)の海上国境線の確定問題を「複雑で手に余る問題」の一つだといっていましたが、北京での会談で習主席は「中国はベトナム側と共に、北部湾(トンキン湾)湾外海域作業グループによる交渉を強化し、共同の開発と海上国境線の確定を共に推進すると共に、北部湾湾外海域での共同考察を行うべきだ」と述べました。これに対してチュオン・タン・サン主席は「ベトナムは積極的に北部湾湾外海域の海上国境線の確定と共同開発を推進していきたい」との考えを示しました。また、中国とベトナムは北部湾協議区共同探査協議いついての第四回訂正協議文に調印しました。

 経済協力と貿易は中国とベトナムとの協力における目玉であり、チュオン・タン・サン主席の中国訪問における重要な内容の一つでもあります。双方の元首は双方の貿易におけるよりよいバランスをはかり、2015年までに双方の貿易額を600億ドルにする目標を事前に実現するために努力していくことで合意しました。これについて、潘金娥氏は「ベトナムへの投資拡大は中国のベトナムに対する貿易黒字を減らす上ではベストの方法だ」と見ています。現在、中国企業によるベトナム投資はほかの国より少なく、僅か40億ドルあまりしかありません。これはベトナムでの外国投資のランキングでは13位と低いことから、この面での潜在力がまだ大きいのです。潘金娥氏は「ほかの国と比べ、中国はベトナムに近く、その海外投資できる資金も多いからだ」と強調しています。また、「現在、ベトナムが輸入したものの多くは、機械や繊維製品の原材料である。投資を利用して工場を作れば輸入を減らすことができる。こうすれば双方の貿易もバランスが取れるようになる」と述べました。

 中国とベトナムの元首は会談の中で、全面的、かつ戦略的な協力関係の深化について多くの共通の認識に達しました。その中には、ハイレベルの往来の維持、双方の協力指導委員会システムの役割の継続的な発揮、経済発展戦略の協調強化、友好往来の拡大、多国間協力の強化などが含まれています。潘金娥氏は「具体的には、中国とベトナムの協力は海上での防衛や、非伝統的な安全保障、エネルギー、人的交流と文化交流などの分野において大きなポテンシャルがある」と見ています。

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