中国共産党の習近平総書記は8日北京で、中国・ロシア間第8ラウンド戦略安全交渉に参加するため中国を訪問しているロシア安全保障会議のニコライ・パトルシェフ書記と会談しました。

　会談の中で習総書記は、「中ロの全面的な戦略協力パートナー関係を推進することは、中国外交の優先方向だ」と強調し、「国際情勢が急速で複雑かつ深刻な変化に直面する中、中ロ両国は政治的により一層支持し合い、世界と地域の外交問題における協力を強化していくべきだ。そして、それぞれの発展と振興を実現するために平和で安定した外部関係を造り、国連憲章の趣旨と原則を共同で維持すると共に、世界の公平と正義を維持し、国際関係の民主化を推進すべきだ」と述べました。

　また、習総書記は、「中国は、両国の経済貿易、エネルギー、投資、金融、航空宇宙などの分野における協力強化に関するプーチン大統領の提案に賛同し、ロシアとの実務協力を拡大して、共同の発展を図りたい」との考えを示しました。

　これに対して、ロシア安全保障会議のパトルシェフ書記は、「新しい年もロシアは両国のハイレベル交流を引き続き強化し、重要な問題で密接な意思疎通を保っていきたい。また、各分野での実務協力と文化交流でより多くの成果をあげ、中ロの全面的で戦略的な協力パートナー関係を尊重し合い、平等、相互信頼の基礎の上で新たな段階に発展していきたい」と述べました。

　中ロ戦略安全交渉メカニズムは、2005年両国首脳の提唱でスタートしたものです。このメカニズムは双方が戦略的、全体的な問題について意見を交換し、立場を調整する重要なルートであり、双方が戦略上、政治上の相互信頼を深め、戦略的協力を強化するプラットフォームになっています。第8ラウンドの交渉は8日と9日北京で行われています。（ヒガシ）