チベット族僧侶の焼身自殺事件が発生した後、国外で活動するダライグループは宗教の名義を口実に、僧侶の焼身自殺にいわゆる「仏法」の根拠を作り出し、かつ仏法の角度からこの行為が他人の福祉と利益のためで、仏教の「利他精神」に沿うものだと賞賛しています。これに対して、中国チベット学研究センターの専門家李徳成氏は文章を書き、この焼身自殺行為を批判しました。
李徳成氏は、文章の中で、「いわゆる利他精神は、即ち他人に利益をもたらすという意味で、自分の利益のためではない。僧侶の焼身自殺は動機や目的、行為から見て、政治的行為であり、宗教的行為ではなく、かつ仏教の慈悲の核心理念に違反している。国外のダライグループと焼身自殺者がいわゆる『チベット独立』や『チベットに人権を』と主張するのは、正にこの焼身自殺行為が宗教的行為ではなく、政治の犠牲となったことを説明している」と述べています。
李徳成氏は、「仏教の観点に基づいて結果を見ると、僧侶の焼身自殺は仏教の利他精神が提唱する『慈しみの心を持って、みだりに生き物を殺さず』という根本的な思想に相反している。仏教の祖のご高説は利他の精神を実行する第一の条件が『寿命の長久なこと』だと明確に説明している。チベット族僧侶の焼身自殺行為は一部の若い僧侶にあまりにも早く命を失わせた。従って、利他の精神を実行する先決の条件を早くに失ったのだ。これは明らかに仏教の利他の精神に合致しない行為だ」と指摘しています。
また、李徳成氏は、「僧侶の焼身自殺が仏教の利他精神だと吹聴すること自体が自殺を示唆する行為だ。この行為は絶対に仏教の本義に合致するものではなく、少数の人間が己の政治的企みのために、焼身自殺を扇動しているに過ぎない」と指摘しています。(玉華、中原)暮らし・経済へ
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