中国商務省、中国国家統計局、中国国家外貨管理局が6日、『2010年度中国対外投資統計公報』を共同発表しました。これにより、2010年度の中国の対外直接投資の基本状況の統計データと分析が明らかになりました。「公報」は2010年中国の対外直接投資額が再び史上最高水準を記録し、日本やイギリスなど対外投資大国を初めて上回り、世界5位となったことを紹介しています。対外直接投資累計額は3000億ドルの大台を突破しています。また、対オセアニアと対欧州の投資累計額の伸びが最も大きかったとのことです。
2010年、中国対外直接投資額は、去年の同じ時期より21.7%多い688億1000万ドル(約5兆2900億円)に達しました。9年連続で増加し、年間平均成長率は49.9%に上っています。また、国連貿易開発会議(UNCTAD)が北京で発表した「2011年世界投資報告」によりますと、2010年中国の対外直接投資額は、世界の対外直接投資総額の5.2%を占め、初めて日本やイギリスなどの対外投資大国を超えたことが分かりました。中国商務省の沈丹陽報道官は記者に対して「データによると、ここ数年、中国の対外投資の発展スピードと規模は、いずれも持続的に成長する傾向がある」とした上で、「この3年間、中国の対外投資の発展スピードは非常に速い。これは、持続的かつ急速な成長だと言えるだろう。2010年の対外投資額は688億ドルに達している。共に600億ドル近くになった2009年と2008年を加えれば、3年間の累計投資額は1800億ドル余りになる。現在、中国の対外直接投資累計額は3172億ドルで、世界17位になる。特に、この3年間の投資額がいままでの投資累計額の60%以上を占めたことから、中国対外投資の急速な発展ぶりがうかがえる」と述べました。
また、公報では2010年中国対外直接投資累計額は3000億ドルの大台を突破し、特に、対オセアニアと対欧州の投資累計額の伸び幅が最も多かったことも伝えています。そのうち、対オセアニアの投資累計額は86億1000万ドルで、2005年末の13倍になっています。また、対EUの投資累計額は昨年の同じ時期より101%多い59億6300万ドルに上っているとのことです。
また、沈報道官は中国の対アフリカ投資についても触れ、
「実際のところ中国の投資総額に占める対アフリカ投資累計額は、わずか3.1%で、投資規模はかなり小さい」とした上で、「しかしこれらの投資は現地で非常に歓迎されている。中国の投資はアフリカ経済の成長を促進するだけでなく、アフリカの発展に新しい力を注ぐと見られている」と述べました。
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |