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CRI外国人記者が行く、山西省晋城市の旅  五日目

2013-07-15 14:08:16     cri    

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「石炭から広がる新産業」

 晋城市は「石炭の海に浮かぶ街」。毎回繰り返してきたこの言葉ですが、5日間取材して分かったのは、晋城市は今、石炭産業を母体に「夜空に開く花火」のように四方八方に新たな産業の花を開かせようとしているという事です。

 この日見学したのは車のホイールの製造会社。シンガポールの会社と業務提携し、現在年間200種類、200万個のホイールを生産し、国内で4位から5位に位置するホイール会社です。

 入社半年という若者に話を聞きました。給料は現在2000元という事でしたが、地元で就職できたことを喜んでいました。

 実は晋城市のある山西省政府は、1999年「一つの炭鉱会社は、一つの地上の企業を持たねばならない」という通達を出しました。つまり、母体となる地下の炭鉱産業からエコや、グリーンやハイテクをキーワードにした新たな産業の展開を指示したわけです。このホイール会社も、そうした展開の一つなのです。

 午後、新たな観光地を目指して開発中の珏山に行きました。ここは元々、中国3大宗教の一つ、道教のお寺があったところで観光開発前も信者を中心に年間2万人ほどが訪れていたそうですが、今では7倍以上の年間15万人が訪れるようになりました。

 そして、この観光開発の目玉の一つが、ごらんのようなキャラクターが登場する「アニメ」だったのです。

 道教の教えの中に出てくる星にちなんだ28人のキャラクターを、地元の人がまず、脚本を作り、それをアニメにする独立法人を作りました。シリーズ物のこのアニメは中国で全国放送され、中国の地域放送局でも、繰り返し放送される人気アニメになりました。そして今、アニメを見た人たちがここを訪れるように、いくつものゾーンからなるアニメ体験園を作り、グッズ販売もしています。地域に根差した話をアニメという形で全国展開し、それを観光客の増加に結びつけようという戦略です。

 こうした一連の観光開発の資本提供をしたのも、実は地元の炭鉱会社でした。

 地元の人に、観光開発が軌道に乗ってきて何が一番よかったですかと聞くと、こんな答えが返ってきました。「それは決まっているよ!今まで、炭鉱しか就職先がなかったのに、就職の選択肢が増えた事さ!」

 「石炭の海」から「いくつもの新たな母港」づくりをめざす晋城市。これが5日間の取材を終えての感想でした。

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