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先生でなく、友達として
   2008-04-10 16:58:57    cri

 私は現在、黒竜江省鶏東県朝鮮族中学で小学校4年生から高校3年生を対象に、日本語を教えています。こちらに来てから5か月が経とうとしています。毎日、学生と一緒にいる時間はとても楽しく、みんなの笑顔を見ると心が洗われるようです。小学生には各クラス2週間に1回、中学生、高校生には週1回のペースで日本語を指導しています。赴任当初は中国人の先生に「何でもいいから自由にやって、学生の日本語に対する興味を呼び起こしてください。」と言われ、文化紹介、会話、作文、ゲームなど、いろんな方法で言葉の楽しさを伝えようとしました。しかし、ゲームを始めとした、学生主体の教室活動は学生に受け入れられない場合が多く、先生はどうしてこんな幼稚園生がするようなことをするのかと質問をしにくる学生もいるほどでした。このような活動に無理があることを感じた私は、今まで自分が教えてきた方法をとりあえず捨て、中国人の先生方がどう教えているのか授業を聞かせてもらい、自分の教え方と中国人先生方の授業の距離を測ることにしました。

 先生方の教え方は、単語、文法の説明、文章の翻訳、文章の丸暗記、を中心とした、機械的に覚えさせるタイプの教え方が多く、昔、自分が学生時代に英語を勉強して失敗した時とほぼ同じ方法が採られていました。このような方法では、たとえ試験で良い点が取れても、4技能(読む、書く、聞く、話す)の中で自ら産出する能力(書く、話す)を効率よく強化することは難しいと思います。私は、この産出することこそが外国語学習の楽しさだと知っているので、なんとか任地の学習スタイルに合わせながら、自らを表現する能力を高められるような授業を模索したいと思っています。

 日本語教育以前の問題として、中国東北地方に住む朝鮮族には大きな問題があります。それは親の出稼ぎ問題です。任地周辺には炭鉱以外、主要な産業はなく子供のため、よりよい生活のために、韓国、中国の大都市に出稼ぎに行く人々が後を絶ちません。両親のうちどちらか片方が出稼ぎに行っているケースが70%前後。そのうち両親ともに出稼ぎに行き、子供は親戚、先生の家に預けるというケースが30%にも上ります。親と生活を共にできずに、もう5年も会っていないという学生も少なくありません。このような学生たちは親の愛を受けないまま成長するために、寂しそうな表情を時折見せます。この愛の欠落が学校の生活態度にも結びつき、勉強をしなくなる学生もかなりいます。私は日本語教師として派遣されましたが、それに縛られることなく、学生とふれあいを大切にし、先生としてではなく、1人の人間として、友達として、みんなと接していきたいと思っています。(2008年3月)

19年度2次隊 黒龍江省鶏東県朝鮮族中学 日本語教師 亀井徹哉

「人民網日本語版」より 

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