北京
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中国科学院国家天文台の26日パルサー科学シンポジウムでは、中国南部の貴州省に設置された500メートル球面電波望遠鏡(FAST)がテスト運行を始まって以来、累計1000個以上のパルサーを発見したことが明らかにされました。
同じ期間中に全世界で発見されたパルサーの個数の半数を超えており、すなわちFASTだけで海外で発見された数の総和を超えるパルサーを発見したことになります。しかもその中には、自転周期が1ミリ秒から10ミリ秒のミリ秒パルサーや、2個の恒星が互い公転しあっている連星で片方または両方がパルサーである連星パルサーも多く含まれます。このことで、観測されたパルサーの種類と数が大幅に豊富になるので、パルサーの形成と進化を理解する上で重要な意義のある実績とされます。パルサーの観測によりさらに、一般相対性理論を検証したり低周波引力波を探知したり、パルサーの物理や時系列構築などの理論研究を後押しする重要なデータを提供できるとのことです。
パルサーとは宇宙で高速自転する中性子星です。中性子星とは中質量の恒星の寿命を終えた姿で、うちパルサーは電磁パルスを絶えず発していることから名付けられました。
「中国天眼」と言われるFASTの全称は「500メートル口径球面電波望遠鏡」で、現在のところ単一のものとして口径が世界最大で、最も感度のよい電波望遠鏡であり、宇宙におけるより微弱な信号を捕獲し、より暗い天体を探査することができ、宇宙の秘密の解明に役立っています。(Mou、鈴木)
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