北京
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貴陽国際ドライポートから出発した、動力リチウム電池を運搬する列車
動力リチウム電池を積載した3本の列車が19日、中国南西部の重慶長寿渝巴専用鉄道、四川宜賓港、貴陽国際ドライポートからそれぞれ出発しました。中国鉄道が動力リチウム電池の大規模な試験輸送を行うのはこれが初めてです。
中国は世界の動力リチウム電池の主要生産国の一つです。動力リチウム電池は電気自動車(EV)の「心臓」として、新エネルギー自動車産業の質の高い発展を支える鍵となります。現在、動力リチウム電池の輸送は多くが海運と道路輸送に依存しており、それだけでは増加する輸送ニーズを満たすことが困難です。鉄道輸送には輸送力の大きさ、周期の短さ、安全性の高さ、手頃なコスト、自然環境による影響の少なさなどの利点があり、今回の鉄道による試験的な運搬は従来の輸送モデルを打ち破るものとなります。
交通運輸部などの部門は今年9月、「新エネルギー自動車動力リチウムイオン電池の輸送と安全保障能力向上の加速に関する若干の措置」を公表しました。また、中国国家鉄道集団は、「鉄道での40フィートコンテナによる電気自動車用動力リチウムイオン電池の安全輸送条件」を発表し、動力リチウム電池の輸送に新たな指針を打ち出しました。
今回、3カ所から出発した列車では新たに開発されたリチウム電池専用の40フィートコンテナが使用され、発煙や温度の検知システム、圧力解放・排気装置などを備え、筐体(きょうたい)はすべてA 1級不燃材料を採用しており、難燃性と断熱性を備えています。中国国家鉄道集団成都局はコンテナによる動力リチウム電池の輸送条件と輸送プランを策定し、輸送中の潜在的な安全上の危険性を効果的に低減しました。
寧徳時代新エネルギー科学技術有限公司(CATL)のサプライチェーンによりますと、今回の動力リチウム電池の試験輸送は、国産動力リチウム電池の安全性がさらに認められ、効率的な輸送に新たな道を開くものだとしています。(藍、坂下)
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