北京
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中国国家統計局はこのほど、2023年の賃金関係統計を発表しました。中国全国の都市部の非私営組織の就業者の平均年間賃金は前年比6669元(約14万円)増の12万698元(約257万円)で、名目成長率は5.8%、物価変動を控除した実質成長率は5.5%でした。また、全国都市部の私営組織の就業者の平均年間賃金は前年比3103元(約7万円)増の6万8340元(約146万円)で、名目成長率は4.8%、物価変動を控除した実際成長率は4.5%でした。
平均賃金とは報告期間内に雇用先が支給した給与の1人当たりの水準、すなわち期間中の給与総額を平均人数で割った数値です。また、賃金総額とは、報告期間(四半期または年度)内に雇用者が就業者に直接支給した労働報酬の総額を指します。
また、賃金統計調査における非私営法人とは国有、集団、混合所有型、株式制、外資、香港特別行政区・マカオ特別行政区・台湾投資の経済活動主体を指し、非私営部門の平均賃金は総じて、私営部門の平均賃金より大幅に高い状態です。
国家統計局が出版した「中国統計年鑑2024」が発表した2023年の31の省レベル都市部非私営部門と私営部門の就業者の平均賃金統計では、21の省で平均年間賃金が10万元(約213万円)を超え、上位10省は上海、北京、チベット、天津、浙江、広東、江蘇、青海、寧夏、海南でした。また、上海と北京の非私営部門の就業者の平均賃金はいずれも21万元(約447万円)を超え、他省を大きく上回りました。
上海と北京は都市化率が高く、現代サービス業、ハイテク産業、新興産業が非常に発達していて本社を置く企業が多いなどで高給による雇用が多く、多くの人材が集まっています。中国の近年における高収入の三大業界は、情報発信およびソフトウェアと情報技術サービス業、金融業、科学研究と技術サービス業であり、北京と上海はこれらの高収入の業界が最も集中している地域です。(閣、鈴木)
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