北京
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華中科学技術大学国家パルス強磁場科学センターの李亮教授が率いるチームはこのほど、26メガワットの大型永久磁石式風力発電機における原位置での退磁と減磁後の再飽和着磁に成功したと発表しました。同チームが2023年9月に20メガワット大型永久磁石式風力発電機での一括磁化を実現したことに続く新たな飛躍であり、大型永久磁石式風力発電機の使用回収後の環境に優しい再利用をもたらす重要な意義を持つ成果です。
紹介によると、永久磁石式風力発電機は中国の風力発電の主たる方式であり、その中核部品である永久磁石磁極は多くの磁性鋼で組み立てられています。磁性鋼は磁性を帯びているために、相互に強い斥力と引力が発生し、従来型の「先に磁化して組み立てる」式の製造技術では組み立てが困難で、効率が悪いなどの問題があります。李教授のチームは、このような技術上の問題に対して、磁力のない状態で先に組立ててから全体で磁化する画期的な方法を実現し、2.5メガワットから26メガワットの風力発電機の一括磁化を次々に実現しました。
磁化実験を行う李教授のチーム
李教授によると、永久磁石式風力発電機は補修後であれ、使用回収後であれ減磁処理が必要ですが、現在採用されている全体加熱減磁技術はエネルギー消費が大きく、汚染が深刻で、部品が使えなくなる場合が多い問題があります。同チームが創出した原位置での着磁と脱磁技術は、100ミリ秒あまりの通電で磁極全体の着磁と脱磁を完了することができます。この方法で脱磁した永久磁石は、新しいニーズに応じて組み合わせて加工し、再着磁することで繰り返し使用することができます。この成果はすでに東方電気集団傘下の東方電機が取り入れています。(閣、鈴木)
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