北京
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中国では最近、「ヘアスタイリストの暁華」というSNSのショート動画のアカウントの人気に突然に火が付いきました。
「暁華」の本名は李静さんで、中国南部の湖南省懐化市で夫と共に理容室を経営して11年になります。
李さんは理容師として、顧客一人一人の要求を読み解く達人です。彼女は「後ろはふんわりとさせて、サイドは整えて、上は流して」といった抽象的な要求をだけでなく、顧客が「前髪は目の上あたりで眉の少し下。耳は出して、後ろは少し丸くして、長さは変えないで」という具体的で複雑な要求を出しても、相手が満足できるきれいなヘアスタイルに仕上げます。さらに「あなたの好きなように切って。見栄えがよいようにして」というような「鬼要求」に直面しても、李さんには手段があります。つまり、客と相談しながらカットすれば上手くいくとのことです。李さんは顧客の意見にていねいに耳を傾け、どの顧客の要求も完璧に実現します。多くの人が理容師との意思疎通に悩むのですが、李さんの場合にはその問題がしっかりと解決されています。
李さんは今年2月、店により多くの客を呼び込もうと、ショート動画の撮影を試してみました。意外なことに、わずか1カ月ほどで1本の動画が非常に多い再生数を記録しました。李さんはこのことで、動画制作の自信を得ました。李さんの動画には販売目的の言葉もなく、専門用語もひけらかしていないのでかえって、「見始めたらやめられない」という人が大勢出ました。李さんのはさみの「お世話」になった人は、まるで別人になったような気分になり、「カットしてもらって目つきにまで自信がついた」などと口にします。
李さんが注目されるようになってから、理容室を訪れる客は「ひっきりなし」の状態になりました。でも李さんの店は価格を引き上げず、以前通りに男性が30元(約630円)、女性は45元(約950円)です。体力に限りがあるので、李さんは客を1日30人程度に抑えざるをえません。李さんは率直に、今は「とっても疲れている」が、とても楽しいと話してくれました。(Mou、鈴木)
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