北京
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佳佳君の手術をおこなう佛山市母子保健院の医療スタッフら
今年8月、中国南部の広東省佛山市に住む11歳の男児、佳佳君(仮名)が発熱、けいれん、深刻な不整脈などの症状で、佛山市母子保健院に入院しました。救命治療の過程で、佳佳君の心臓は52時間も停止していました。同院児童重症医学科(PICU)の医療スタッフによる37日間の全力を尽くした治療により、佳佳君はようやく退院することができました。
8月24日、佳佳君は発熱後に元気がなく、母親が医師の元へ連れて行く準備をしていたところ、突然けいれんが何度も起こり、顔面蒼白(そうはく)となり、全身冷や汗をかきました。佳佳君はすぐに佛山市母子保健院に搬送されました。検査により、佳佳君は心拍数が速く(重度の不整脈)、血圧の不安定(心原性ショック)があり、重篤な劇症型心筋炎と診断されました。
劇症型心筋炎の死亡率は一般的に70~90%に達するといわれています。佳佳君はすぐにPICUへ送られ緊急救命治療を受けましたが、PICUに入って間もなく、佳佳君の心拍数は毎分25回に低下し、急速に昏睡(こんすい)状態に陥りました。医療スタッフは気管挿管をおこない、ECMOライン(体外膜肺酸素化)を挿入して生命を維持しました。同時に抗炎症、抗感染治療も実施しました。
小康状態となり、スタッフらが一息つけると思った時、佳佳君の心臓が突然停止し、心電図モニターの画像に起伏が全く見られなくなりました。モニター、輸液ポンプ、人口呼吸器からも警報音が出ました。病院の多分野にわたる医科チームの救命措置を経て、心停止52時間後、佳佳君の心臓はついに鼓動を回復し始めました。心筋酵素指標も低下し、血圧も正常に戻りました。
9月19日、佳佳君は小児科一般病棟に移され、リハビリ治療を進め、身体の各指標は徐々に回復し、9月30日無事退院しました。(藍、榊原)
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