北京
PM2.577
23/19
このほど開催された第5回中国幹細胞・再生医学協同革新プラットフォーム大会で、中国の専門家が中心となり制定した世界初の幹細胞データ国際規格「ISO8472-1」が正式に発表されました。同規格は世界の幹細胞データの管理水準の向上につながるとみられています。
△中国科学院動物研究所
バイオテクノロジーの進歩に伴い、幹細胞分野のデータは著しく増え続けていますが、幹細胞データに関する国際規格が長期にわたり欠如していたことから、統制のないデータマネジメントやデータの共有・利用効率の低下などの問題を抱えていました。
ISO8472-1は中国の専門家が主導し、日本、韓国、ドイツ、英国、米国、フランスなど多くの国の専門家が共同で制定したもので、幹細胞データの相互運用性フレームワークが定められ、幹細胞分野の関連データベース、データマネジメントシステム、ウェブインターフェースなどに適用されます。
中国科学院動物研究所の喬格侠所長は、「ISO8472-1は、幹細胞分野のデータマネジメントにルールと指針を提供し、今後の幹細胞データ国際規格の制定に骨組みを示したものだ」と述べました。
第5回中国幹細胞・再生医学協同革新プラットフォーム大会では、ISO8472-1国際規格のほか、中国細胞生物学会標準活動委員会などの機関が制定した「ヒト大脳皮質類器官」など16項目の団体規格が発表されました。
中国幹細胞・再生医学協同革新プラットフォームの理事長を務める卞修武院士(アカデミー会員)は、「幹細胞分野において、規格は先端研究や成果の共有およびその応用をルール化することができ、指導的な役割を果たし、関連分野の健全な発展にとって重要な意義がある」と述べ、今後も幹細胞分野の規格制定を継続し、関連研究と実用化の発展を推進していくとの見解を示しました。(ZHL、榊原)
KANKAN特集