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中国貴州省名物の「思州ザボン」が豊作
中国南西部の貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州岑鞏県では、地元名物「思州ザボン(思州ブンタン。思州とは、現地の古地名)」が収穫期を迎えました。「思州ザボン」は今月初めに中国と欧州を結ぶ貨物列車の「中欧班列」で、ロシアなどにも販売されます。
「思州ザボン」は大きくて皮が薄く、果肉が柔らかくて甘く、果汁も多く、ミネラルなど微量元素が豊富であることが特徴です。地名表示を独占して使える「国家地理表示保護産品」として認められている貴州省のブランド農産物です。また、「国家無公害農産物」にも認定されています。
栽培基地の責任者によると、「思州ザボン」は海外でも人気が高く、今年はロシア、キルギス、トルクメニスタンのこれまでの顧客に加えて、ベラルーシとも契約を結びました。契約額は計200万ドル(約3億円)に達したとのことです。
現地の各栽培基地は今年、「思州ザボン」の品質向上を目指して管理技術を向上させ、さらに果樹園に虫よけなども導入しました。それらが奏功して、「思州ザボン」の風味は例年よりも良くなったとのことです。また、スマート生産ラインを導入したことにより、摘み取ったばかりの「思州ザボン」をベルトコンベヤーで運んで自動で洗浄、乾燥、選別、鮮度保持、糖度測定などの工程を行うことができるようになりました。「中欧班列」に乗せるまでに、収穫から1週間ほどしかかかりません。
岑鞏県内の「思州ザボン」の栽培面積は3万6100ムー(約2400ヘクタール)で、収穫量は5万9500トン、年間売上高は2億9700万元(約63億6000万円)に達する見込みです。(鵬、鈴木)
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